ッチメイクはバランスが大事
プロレス業界のスーパーボウル「レッスルマニア28」がマイアミ・ドルフィンズの本拠地であるサンライフスタジアムで開催されました。

メインイベントが1年前からジョン・シナ vs ザ・ロック という新旧2大スターの対戦が決まっているという初のケースですが、やはり1年間の経緯を無視してメインを先に立てて企画するって難しいですね。
この対戦はメインじゃ無いほうがよかったと個人的に思います。

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今回のセットはこんな感じ。
NFLの試合ではフィールドである場所にも客が入るので、観客数は78,363人と超満員。


1試合目のシェイマス vs ブライアン の王座戦から捨て試合。瞬殺です。
レッスルマニアで王座戦をする器でないのを、ランブル戦勝者や王者にすると、こんな悲劇が。

もっと伝統あるランブル戦や王座を大事にしようよ。(ノДT)
こんなに早くもオートンが登場するとは。
ハシゴ戦がとある都合で中止になったとはいい、オートンの扱いが雑ですな。
ケインもマスクマンに戻ったって事は、中身は別の人なんでしょうねぇ。
[追記:ケインの中身は変わってない、というコメントを頂きました。ありがとうございます。]


先発でもメインでもワイルドカード的な扱いができるゲレロやベノワ、エッジなど中堅以上がどんどんいなくなり、ミステリオまで不在となると、マッチメイクが難しくなりますな。

どうでもいいビッグショーの試合。
最後はパンチでノックアウトというお粗末な内容。

ショー相手に盛り上げるのは難しいが、コーディーは頑張った。
これが本当のメインだろと言われていた、HHH vs アンダーテイカー(通称:ハンター×テイカー) のヘル・イン・ア・セル。
おまけにレフリーにHBKことショーン・マイケルズというレジェンドクラスが一同に介する金網マッチです。
イスでシバキまくります。
もはや年齢が分からぬぐらい重鎮アンダーテイカー。
坊主頭になっちゃいましたが、1年のブランクがあるもののオールドスクール、エプロンでのレッグドロップ、スネークアイズ、チョークスラム、ツームストン とおなじみのワザを連発して会場を沸かせます。

途中のHBKを交えた、小芝居には賛否両論。
今のWWEを作り上げたきた3人が、肩を並べる感慨深い絵です。

ぶっちゃけWCWにマジで潰されそうになった激しい抗争時代を生き抜いてきた旧世代のレスラーに、競争団体がなくなった今の温室育ちのレスラーが追いつける気が全くしません。

次々と重鎮が去っていくアメプロ業界の未来はどうなるのか?

レッスルマニア後半戦は、気分を変えて団体戦。

若手に混じって、WCWとWWEに渡って王座を獲得し、業界を引っ張ってきたブッカーTが参戦しているのが、なにか泣ける。
やっぱ身を削るようなハシゴ戦の方が良かったなぁ。
旧世代のテクニシャン、クリス・ジェリコ vs 新世代の革命児CMパンクの一騎打ち。
スピードアップして連続で多彩なワザを出すところと、サブミッションで止めるところ。トップロープや場外へのハデな飛びワザを見せるところなど、流れを作る緩急が上手いんですよね。
昔はみんな出来てた事が今はとても貴重に感じます。

1年前から約束されたメインイベント。
旧世代のカリスマ”ザ・ロック” vs 新世代の団体を背負う”ジョン・シナ”との一騎打ち。


ロックはWM20などでタッグマッチをしましたが、シングル戦は9年ぶりとの事。つまり最後のサマースラムにおけるブロック・レスナー戦からシングル戦やってなかったんですね。
と、いうかアレって9年前も昔の話なのか!! ∑(゜ Д゜)
時の流れは残酷で恐ろしい。。。。。。

ストーン・コールドとともにWWEの地位を確固たるものにしたロック。

かつての片鱗は見せるものの、やはり全盛期のような全身バネみたいな、瞬発力とスピードは衰え、体力がモロに出るシングルマッチでは、流れが止まりまくり組み立てが上手くいかず。
本来は片方がダメなときは、片方が上手く組み立てるべきなのですが、シナにもそんなテクニックは無かった。
というかシナってなぜこんなに人気があるの?

ロックは最大必殺技”ピープルズ・エルボーを”返されるが、最後はロックボトムで勝利。
うーん、最後やっぱりピープルズ・エルボーで決めて欲しかった。


▼総括
レッスルマニア18の時に1世代ズレた新旧カリスマ対決 “ザ・ロック” vs “ハルク・ホーガン” がありましたが、王座戦では無かったのでセミファイナルでした。しかし、そのときの会場のハンパない熱狂ぶりは記憶に残っています。

で、今回の新旧カリスマ対決は王座戦ではないのにメインイベント。レスラーの人気に頼るばかりに、王座戦やレッスルマニアのメイン出場権利を賭けたランブル戦の勝者の扱いの低さに疑問を感じました。

王座の権威が薄れると、「それを目指すというのがレスラーの目的」だという主軸がブレて、一体何を見ているのか分からなくなります。

過去の映像で、ショーン・マイケルズ が苦労の末に、初めて夢であった王座を獲得したときに、ベルトを抱えてベルトごとリングに顔をうずめるシーンがありますが、リアルタイムで見て無くてもあの映像は感動しますよね。あの1シーンが王座というものの全てを語っています。

かつて先人たちが命がけで奪い合ってきた王座を大事にしてほしいところです。

話し変わって、来年のレッスルマニア29は、われらがニューヨーク・ジェッツの本拠地、メットライフスタジアムで開催されます。
大都会ニューヨークかつ、NFL最大の収容人数を誇る最新のスタジアムでどのような光景が繰りひろげられるのか、今から楽しみです。

▼おまけ:ダイジェスト
[dailymotion]http://www.dailymotion.com/video/xq3cwh_wm28_sport[/dailymotion]