伝統と現実の狭間

こんにち和太鼓。放談の時間です。

猛暑が続いている中、夏の風物詩である全国高校野球選手権が開幕しました。

連日のニュースで熱中症による事故が騒がれておりますが、当然ながら甲子園も例外ではありません。

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「夏の甲子園」を見直す声

ソース:「死人が出る…」熱中症が相次ぎ“夏の甲子園”を見直すべきという意見が続々

この記事によると甲子園でも観客や選手が熱中症が続出。

8月9日は42人が救護室に運ばれ、午前8時からスタートした第一試合では、7回途中に津商の坂倉投手が両手のケイレンにより降板する事態にまで発展したとのことです。

 

気温35度を超えたグラウンドの体感気温は40度オーバー。まさに地獄甲子園です。

基本的に、日本体育協会は熱中症予防として、「気温35度以上で運動を原則中止にすべき」との指針を定めているので、この指針に逆らう形で大会が行われなければならないのが、実情です。

 

この状況にネット民からは「夏の風物詩とか言ってる場合じゃない。死人がでる」「根性とか丸刈りとか時代錯誤」「開催時期や開催地変えたら?」などという声が飛び交っています。

 

時期を変えるという事に関しては、夏休みから外れてしまい学業との折り合いが難しくなるので、避けたいようです。

では、場所を「甲子園」にこだわるという事に対しては、大会を主催する高野連は2013年に以下のようにコメントしています。

これまでにも『ドームでやればいいのでは』とか『この時季でないといけないのか』というご意見を頂きました。でも、球児たちにとってみれば、(他球 場ではなく)『甲子園』を目指して練習してきているわけですし、(高野連としても)球児の夢をかなえてあげたいという思いがあります

球児はみな甲子園に憧れて練習しているので、その球児の夢をかなえたい との事。

 

理屈で考えると、たしかに空調の効いたドームでやれば、誰も熱中症で倒れる事は無いと思います。

しかしそれをやってしまうと、甲子園がかもしだす空気や緊張感などが薄れてしまい、高校野球もプロ野球と同様に廃れていく気がしますし、クソ熱いし熱中症になるリスクがあるとはいえ、ガチの高校野球ファンは開催地の変更には猛反対するんじゃないかと思います。

現実味はないですが、甲子園をドームにすることにも、ファンは反対なんでしょうね。

長き伝統を「時代錯誤」と見るか、それとも「守るべき誇り」と見るか、難しいところです。

 

ちなみに、JETSとジャイアンツが本拠地をドームにしない理由は、特に伝統ではありませんので、あしからず。