モメンタムの行方
ワイルドカード最終戦はイーグルスvsパッカーズというNFC屈指の好カード。
特徴は違うものの総合力では互角と思える、この対決。
この試合も流れをつかみ、チャンスにプレッシャーに負けず決めれる精神力の強さが試される内容となりました。
地獄の底から蘇った”マイケル・ヴィック”が頂点を目指す第1歩は、苦しい戦いを強いられます。
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→[ダイジェスト動画]
イーグルスはいきなりパッカーズILB”デズモンド・ビショップ”のサックを喰らい、パッカーズがまずは流れを掴むかと思ったら、パント時にパッカーズのブロッカーがぐいぐい押されて、イーグルスのメンバーが囲んで静止するのを待っているボールの所まで押されボールが足に当たる。すかさずイーグルスがこれをカバーして、またもイーグルスの攻撃という、ワザとやったのかと思うぐらい変なプレーが炸裂。
だが、このチャンスはK”デイヴィッド・エイカーズ”の41ydのFGトライとなるがハズして、パッカーズは事なきを得る。
チャンスを逃したイーグルスは更に不幸な事に、逆転劇を演出してきたWR”デショーン・ジャクソン”がブロックのさいに巻き込まれて足を負傷。ロッカールームに下がるほどの重症を追う。
イーグルスの不幸に流れを掴んだパッカーズ。ロジャースが2TDを決めて第2Q終盤までに14-0とリード。
だが、WR”デショーン・ジャクソン”はこの決戦に休んではいられんと痛み止めの注射を打ってフィールドに帰ってきた。
これがチームの士気を上げたのか、ヴィックはWR”ジェレミー・マクリーン”へロングパスを通して一気に敵陣に入り、自慢の快速でレッドゾーンに入りFGで3点を返す。パッカーズは前半終了直前にWR”ジェイムズ・ジョーンズ”がロングパスを痛い落球。イーグルスに流れが傾きつつ前半終了。
14-3
後半からイーグルスD#はロジャース攻め立て、ファンブルを誘発しターンオーバーを奪う。このチャンスにヴィックはWR”ジェイソン・アヴァン”にTDパスを決めて、4点差に迫る。
もはや流れはイーグルスかと思ったら、パッカーズはシーズンアウトしたRB”ライアン・グラント”の穴を埋めるRB”ジェイムズ・スタークス”のランで形勢を立て直し、反撃のドライブをRB”ブランドン・ジャクソン”のTDランで終わらせ追撃をかわす。
11点差を追いかけるイーグルスの貴重な32ydFGトライ。NFLのキッカーなら決めて当然の距離をまたもK”デイヴィッド・エイカーズ”が失敗!!
残り時間がないイーグルス。時間を潰しにかかるパッカーズの攻撃を止めて、再反撃。敵陣1ydまで進みヴィック自らのスニークでTDを決めて4点差!当然2ポイントを狙い、成功したかのように見えたがレシーブしたTE”ブレント・セリック”の足がわずかにエンドゾーンから出ていた。5yd下がってのやり直しは失敗に終わりTDを決めないと逆転できない点差で残り4分。
パッカーズのO#をまたも根性で止めて、残り2分でラストチャンスがイーグルスに回ってくる。
ここで奇跡の逆転男WR”デショーン・ジャクソン”がリターンにラン・アフターキャッチに活躍し敵陣35ydに突入。また逆転勝利かと思われたがエンドゾーンへのパスをCB”トラモン・ウィリアムス”にINTされ試合終了。ヴィックの夢はここで潰えました。
21-16
▼総評
前半はチャンスに決めれないイーグルスに対し、パッカーズが流れをつかみ圧倒。
だが、後半はロジャースがポロポロとファンブルし、4ファンブル2ロスト。イーグルスがモメンタムを掴んだように見えた。
だがパッカーズはロジャースの後ろに三角形に3人RBを並べるフォーメーション「フルハウス」を多様。この体系から出るRB”ジェイムズ・スタークス”のランをイーグルスD#が止めれず、イーグルスに完全にモメンタムを渡しませんでした。
あとイーグルスは2度のFG失敗が致命的でした。特に32ydをハズすとはK”デイヴィッド・エイカーズ”がプレッシャーに負けましたな。これぞプレーオフ。
JETSと共通して言える事は強いランがあると、流れを立て直す事が出来る事です。それがTDで終われば相手への精神的ダメージはデカイでしょう。ロジャースのファンブルロストをきっかけに失点した後、ランで攻撃を立て直しモメンタムを渡さないプレーコールは流石でした。
第6シードが共に生き残ったワイルドカードが終了。第6シード同士の頂上決戦を見たいものですね。
2011/01/09 @Lincoln Financial Field
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | OT | Total | ||
パッカーズ | 7 | 7 | 7 | 0 | 21 | ||
イーグルス | 0 | 3 | 7 | 6 | 16 | ||
Game Stats |
[引用:NFL JAPAN]
現地9日、ワイルドカード・プレイオフのフィラデルフィア・イーグルス対グリーンベイ・パッカーズ戦が行われ、クォーターバック(QB)アーロン・ロ ジャースが3TDパス(パス180ヤード)と活躍したパッカーズが21対16で接戦を制した。敵地で勝利したパッカーズは、これで来週のディビジョナル・ プレイオフにて第1シードのアトランタ・ファルコンズと対戦する。
パッカーズは、第1Q終盤にロジャースからタイトエンド(TE)トム・クラブツリーへのTDパスで先制。第2Qにもワイドレシーバー(WR)ジェーム ス・ジョーンズがTD捕球をマークし、前半で14対3とリードを奪う。第3Q序盤には自陣でファンブルロスを犯して相手QBマイケル・ビックにTDパスを 決められるが、直後のシリーズでランニングバック(RB)ブランドン・ジャクソンが16ヤードTDレシーブを挙げ再び11点差に突き放す。
そして迎えた第4Q、パッカーズは残り約4分にTDを許し、続く2点コンバージョンこそ止めたが5点差に。さらに残り1分を切って自陣30ヤード以内ま で攻め込まれる危機を迎えるが、ここでコーナーバック(CB)トラモン・ウィリアムスが勝負を決める値千金のINTを奪って逃げ切った。
パッカーズはロジャースに加え、新人RBジェームス・スタークスがラン23回123ヤードと活躍。レギュラーシーズンではわずか3試合出場でラン101 ヤードだった伏兵が勝利に大きく貢献した。また、敵陣20ヤード以内のレッドゾーンに3度侵入して全てTDゲットと効率良いオフェンスを展開できたのが大 きかった。
イーグルスはビックがパス292ヤード、1TD、1INT、ラン33ヤード、1TD。司令塔の奮闘もあって獲得ヤードでは352対309と上回ったが、 リーグ屈指の成功率を誇るキッカー(K)デビッド・エイカーズがまさかのFG3本中2本失敗など、攻撃陣に確実性が欠けていた。