カート・ワーナー、しゅごすぎる

超久しぶりの「映画の窓」のコーナーです。

「ワイドレシーバー」を見るために加入したネットフリックス(以下、ネトフリ)で、まだ見ていなかったカート・ワーナーの自伝的映画「アメリカン・アンダー・ドッグ」が見れたので、簡単に感想を書きます。

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簡単なストーリー

NFLの伝説的クォーターバック、カート・ワーナーの実話を映画化したスポーツドラマ。

子どもの頃からアメフト選手を夢見てきたカートは、大学リーグを経てNFLチームと契約するがすぐに解雇されてしまう。

 

バーで知り合ったシングルマザーのブレンダと恋に落ちた彼は、生活のためスーパーの品出し係として働くことに。

やがてアリーナフットボールのチームにスカウトされたカートはクォーターバックとして目覚ましい活躍を見せ、ついにNFLのセントルイス・ラムズから声が掛かる。

簡単な感想

“カート・ワーナー”はご存じのとおり、ラムズにてスーパーボウルを制覇し、その後キャリアを落すもカーディナルスで大復活しスーパーボウルに進出するも、惜しくもスティーラーズに敗れた伝説のQB。

 

彼の逸話と言えば、「スーパーマーケットで働いているときもトイレットペーパーを投げて練習をした」というのが有名ですが、私は彼のラムズ時代はリアタイでは無く、ドラフト外からスーパーボウルを制覇するまでの経緯は知らなかったので楽しめました。

 

 

しかし、気になったのが後に妻になる2人の子持ちのブレンダに一方的に恋に堕ちるシーンが不自然すぎました。

ブレンダが断ってもストーカーのように一方的に彼女の家に押しかけて、家に上がり込んで子供を巻き込むシーンに恐怖を覚えましたよ

「これは猟奇的な映画なのか?」と”カート・ワーナー”の人格を疑っちゃいました。

((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

 

まぁ2時間の映画で描き切れない経緯もあったと思います。ここは大目に見ましょう。

 

 

ドラフト外ながらパッカーズに獲得されるも、練習で準備不足を理由にちょっと躊躇したら2日で解雇

厳しすぎるぜ、NFL。

イヤァ━━ヽ(゚Д゚)ノ━━ン!!

 

そこから地獄の始まりで、彼女とド貧乏生活となりスーパーマーケットで働きながらも、挫折しそうになるところを踏ん張って頑張ります。

 

そして、最初は見下していたアリーナーフットボールに、藁にもすがる思いで入団することで、道が開けます。

最初、ワーナーはアリーナフットボールの早いテンポについていけず、超テンポアップさせる特訓を行い、これがワーナーを覚醒させたエピソードの1つになるのですが、私の記憶ではアリーナフットボールからNFLに来て活躍できたQBを 見た事がありません。

アリーナフットボールの技術がNFLでの活躍に役立ったのか、そこは懐疑的ですね。

 

元からワーナーは特別だったのでしょうが、諦めない精神力と嫁の支えが無ければチャンスを掴めなかった事は言うまでもありません。

 

 

そして、ラムズから声がかかってラムズ入りするやいなや、ラムズの先発QB”トレント・グリーン”がプレシーズンで負傷したため、ワーナーが開幕先発になります。

 

と・・・映画では速攻でラムズと契約したら開幕先発になったようになっていますが、実は獲得された1998年はNFLヨーロッパのチームに1年派遣され、1999年にラムズに帰ってきてバックアップに就任しました。

つまり、史実を1年飛ばしてます。まぁ映画なので、仕方なし。

 

 

そして、映画の山場は開幕戦のレイブンズ戦で勝利するところまでで、その後の第34回スーパーボウルは詳細を省略します。

 

 

第34回スーパーボウルと言えば、ラムズの相手はタイタンズであり、タイタンズの「あと1ヤード届かなかった」が有名ですので、個人的にその死闘を経てスーパーボウルを制覇するシーンを映画で描いて欲しかったですね。

 

加えて、この頃のラムズはワーナーだけが凄かったのではなく、RB”マーシャル・ホーク”の活躍あったので、スーパーボウルを制覇できたのです。

ちなみに”マーシャル・ホーク”といえば、始めてMADDEN NFLのカバープレイヤーに選ばれた選手であり、「MADDENの呪い」の第1号でもあります。

そこも映画で描いて欲しかったですね。
(いや、イランだろ∑(゜ Д゜) )

 

 

とにもかくにも、ドラフト外からアリーナフットボールを経て、スーパーボウルチャンピオンになったカート・ワーナー。

映画の冒頭でアメフトの競技人口とNFL選手になれる確率の話があるだけに、彼の達成した偉業はとてつもない事だと改めて実感できる内容でした。

興味のあるNFLファンは見てみてはいかがでしょうか。

 

映画はここで終わりなのですが、実際に次のシーズン以降のワーナーはどうなったかというと・・

映画では描かれなかった、その後のカート・ワーナー

・2000年シーズン:ワイルドカードでセインツに敗北(ディフェンスが弱かったらしい)

 

・2001年シーズン:第36回スーパーボウルに出場するも、”トム・ブレイディ”のペイトリオッツに敗北し、2度目の制覇を逃す。

 

・2002年シーズン:右手の指を骨折し離脱。シーズン途中に復帰するも右腕を骨折。

 

・2003年シーズン:開幕戦で6ファンブル。不調により前シーズンに好調だったQB”マーク・バルジャー”と先発交代させられる。

 

・2004年シーズン:ラムズを解雇され、ジャイアンツと2年契約し開幕先発を担うも不調により、同年の全体1位”イーライ・マニング”に先発を奪わて、解雇

 

・2005年~2007年シーズン:カーディナルスと1年契約し、先発に就任するも、また負傷。しかし、途中出場で活躍を見せて3年契約をGET。

 

・2008年シーズン:先発に就任し、チームを1998年以来の地区優勝&プレーオフ出場に導く。

(※ラリー・フィッツジェラルドやアンクワン・ボールディンなどWRに恵まれていた時期)

そして、カーディナルスの初のスーパーボウル出場(第43回)を実現

 

しかし、スティーラーズ相手に勝利目前のところで大逆転負けする。

ALL or Nothing 第43回スーパーボウルは史上最多の6度目の制覇を狙う「スティーラーズ」 vs NFL最古チームの初制覇を狙う「カーディナルス」という対極したチームの

 

・2009年シーズン:プレーオフに進出するもセインツ戦で負傷し降板。QB”マット・ライナート”と交代するも敗北。

 

・2010年シーズン:惜しまれながらも引退。理由は家族との時間を大切にしたいとのこと。

→映画を見たあとだと、この理由は一層、響きますね。