2008シーズンのスーパーボウルは「鉄のカーテン」スティーラーズ vs 「NFL最古最弱」カーディナルスと誰もが予想しなかった対戦カードとなりました。
カーディナルスはプレーオフに入ってから、攻撃力と守備力ともにどのチームよりも高いレベルです。Week4でJETSに56点取られた時とはまるで別のチームです。

で、カーディナルスとJETSに関係がある事といえば、今シーズン序盤にJETSから解雇されたP”ベン・グレアム”が今はカーディナルスの正パンターをやっており、JETSがクビにしたおかげで今度スーパーボウルに出場するという、JETSからすると実に皮肉な状況になっています。

事の経緯はP”ベン・グレアム”はWeek1で負傷したキッカーの代役もできず、Week2では下手なパントで相手に好ポジションを与え1度はJETSをクビになったものの代役のパンターが負傷し、Week3で再雇用され普通に活躍。
Week4のカーディナルス戦でもJETSのパンターとして出場しますが、当時のHC”エリック・マンジーニ”はグレアムの飛距離だけで滞空時間の無いパントに見切りをつけ、グレアムに2度目のクビを言い渡します。

しかし対戦相手のカーディナルスはこの時、JETSとは全く逆にグレアムのパントに好印象を持ちました。その後、グレアムはセインツに雇用されましたが即効で解雇。
シーズン中盤、カーディナルスは新人P”ダーク・ジョンソン”がミスキックで20ydしか飛ばないわ、ホルダー役をミスってキックが入らないわなどミスが多い事に業を煮やし解雇し、フリーとなっていたグレアムを獲得したというのが、グレアムのカーディナルス入団の経緯です。

カーディナルスに入団してからグレアムは安定した好パントでカーディナルスの勝利に貢献。これでスーパーボウルを制覇した日にはスーパーボウルリングを獲得してシンデレラストーリーの完成です。
本当に人生ってどう転ぶか分からないものですね。