他のスポーツと一線を画くアメフトのルール。 初心者には何が起こっているのか分からないと思いますが、基本さえ分かれば他のスポーツに無い魅力と面白さが伝わると思います。 そこで、難しい部分は置いておいて試合の流れだけ見てみましょう。
プレー人数:
フィールド上にいるのはサッカーと同じ11人ですが攻撃、守備、スペシャルチーム(キック&リータン時)と主に3つのシュチュエーションによって別々の人間で構成されています。
(同じ人間が攻撃、守備とまたがって出ても構いません。) さらにケガが多いスポーツのため、各ポジションに交代要員は必須なので、選手登録人数は53人になります。 これをロースターと呼び、そのうち45名が試合に出場できるアクティブロースターとして登録、残り8名はインアクティブロースターとして登録され、その試合は出場できません。 (※緊急事態のための第3QBは特別ルールの元、出場可能)
試合時間 :
まずサッカーと同じでコイントスによって最初の攻撃権と自陣を決定します。 そして1Q15分で第4Qまで行い、タイムアップで試合終了となります。
1Q(キックオフ) → 2Q(自陣交代) → ハーフタイム → 3Q(自陣交代&キックオフ) → 4Q(自陣交代)
上記だけだと試合時間は 1時間+ハーフタイム でかなり短いと思いますが、時計が止まるシュチュエーションが多いため実際には2~3時間行います。
時計が止まる :
サッカーと異なり、初心者の理解を苦しめるポイントの一つは試合中に時計を止める事です。
主にとまるケースは
-前へのパスに失敗(味方がノーバウンドでキャッチできなかった)
-ボールを持ってフィールド外に出る。
-タイムアウトを使う。(前後半3回ずつ各チームに与えられる権利です。)
-第2Qと第4Q終了2分前。(2ミニッツ・ウォーニングと言い、山場ですのでテレビ放映のために作られたルールです。)
⇒逆に言うとボールを持ってフィールド内で倒れると時計は進み続けるとだけ覚えましょう。
キックオフ :
これもサッカーのキックオフと異なり、守備チームがまず自陣35ヤード地点(2011年に30ydから改訂)からボールを全力でキックし敵陣に飛ばします。
相手チームはそれをキャッチしてエンドゾーン(ゴール)目指して倒されるまで走り(キック・オフ・リターン) 倒された地点から攻撃開始となります。
ごく稀ですが倒されずにそのままエンドゾーンにたどり着いた場合はタッチダウンとなり得点が入ります。
攻撃のルール :
キック・オフで倒された地点から攻撃権を得たチームはエンドゾーン(ゴール)に向かって進みます。
攻撃権は4回あり、ボールを持った選手が倒されるか、ボールがフィールドから出ると1回の攻撃が終了。
4回の間に攻撃開始地点から10ヤード以上進むと更に攻撃権を4回得ることになります。 (ファーストダウンと言います。)
基本攻撃方法は前に1回だけ可能な”パス”を使用するか、ボールを直接持って走る”ラン”を行います。
フィールドゴールとパントとギャンブル :
もしも3回目の攻撃まで10ヤードまで届かなかった場合、4回目の攻撃は今までと異なります。
-フィールドゴール(FG)
4回目の攻撃地点からボールを蹴ってエンドゾーンに設置されているのU字枠に入った場合は3点を得て、攻撃権を交代しキックオフから行います。 (枠に入らない場合、現攻撃地点から敵へ攻撃権が移ります)
-パント
フィールドゴールできないぐらいエンドゾーンと距離が離れている場合はパントと言い、その地点からボールを蹴り、キックオフと同じように相手チームはそれをキャッチし、リターンします。
つまり、攻撃権を放棄しますが敵の攻撃スタート地点をエンドゾーンから離す事を目的としています。 しかし、フィールドゴールの場合は固定されたボールを蹴りますが、パントはキッカー自身がドロップしたボールを蹴ります。
-ギャンブル
4回目も1~3回目と同じように攻撃します。
なぜギャンブルかというと、この攻撃で10ヤード進むのに失敗した場合、その地点から敵に攻撃権が移り、非常にリスクを背負うからです。 主に試合終了直前で、負けている場合にこれを選択する事になります。
タッチダウンとトライフォアポイント :
攻撃権を得たチームがボールを保持してエンドゾーンに入るとタッチダウンとして6点が入ります。
更に、トライフォアポイントと言いゴールラインから3ヤード手前にボールを置いて、もう一度攻撃します。
フィールドゴールが成功すれば1点、パスもしくはランプレイでエンドゾーンにボールを持ち込めば2点の追加になります。 (必要意外は1点狙いになりますので、1回のタッチダウンで通常7点取れると思ってもいいでしょう。)
インターセプトとファンブル :
4回の攻撃権を使い切る前に攻撃権が移るケースがありターンオーバーと言います。野球で例えるとノーアウトからいきなりチェンジになるぐらい悲惨で、試合の流れを変えます。どのような場合にターン・オーバーが発生するか?
1.前へのパスをノーバウンドで敵にキャッチされた。
→これをインターセプトと言い、そのまま攻撃権が移り、試合を止めずにキャッチした守備はそのまま倒れるまで攻撃を続行します。キャッチした選手がそのままエンドゾーンにたどり着けばタッチダウンになります。 つまりアメフトは野球と違って守備中に得点できるケースがあるわけです。
2.保持しているボールをこぼして、敵にカバーされた。
→ボールをこぼす事をファンブルといいます。こぼれたボールはフリーボールとなり、どちらにも攻撃権がない状態になります。そのボールを拾った方(ファンブル・リカバー)に攻撃権が移り、インターセプトと同じくそのまま攻撃が続行となります。