スコア&ダイジェスト
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1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
TOTAL |
チーフス |
0 |
0 |
6 |
16 |
22 |
イーグルス |
7 |
17 |
10 |
6 |
40 |
総評
繰り返しになりますが内容はイーグルスの圧勝。まさかこんな試合になるとは誰が予想できたでしょうか。
試合前のプレビュー記事に書いた「イーグルスが勝つ方法」の答え合わせをしてみましょう。
1)オフェンスはセイクワン・バークリーのラン頼み
バークリーのランは25キャリー57yd獲得(平均2.3yd)だったと数値的には不発だったですが、チーフスのディフェンスがバークリー封じに注力したことで、ハーツのパスやランが機能したと思います。
シーズンを通して、バークリーこそイーグルス復活の大きなピースだったことは間違いないでしょう。
バークリーのラン獲得ヤードに関して、このスーパーボウルにてプレーオフを含むシーズンランのトータルが2857yd獲得となり、RB”テレル・デービス”の記録を抜いて史上1位となりました。
それにしてもハーツのパスが終始素晴らしかったです。
サイドライン際のギリギリに決めるパスやロングパスのコントロールが絶妙で、レシーバー陣にも目立ったミスは無し。
シーズン中はラン偏重のオフェンスにWR陣が苦言を漏らした事や、プレーオフのラムズ戦では実質パス65ydという低パフォーマンスの時もありましたが、この試合ではWR”A.J・ブラウン”とWR”デボンタ・スミス”ともに素晴らしい活躍でした。
よくやった!
( ・`Д・´)+キリッ
2)ディフェンスはTE”トラビス・ケルシー”にレシーブさすな
試合開始直後にケルシーが落球したシーンがありましたが、これはケルシーのカバーを徹底したため。
ケルシーが初めてレシーブしたのは ほぼ試合が決まった第3Qの終盤であり、私の目論見通りケルシー封じは成功したようです。
よくやった!
( ・`Д・´)+キリッ
しかしながら、ケルシーは3回のレシーブでレジェンドWR”ジェリー・ライス”が持つスーパーボウル通算レシーブ記録の33回を抜いて最多の34回を記録。
負けはしたものの記録を作ったケルシーでした。
3)ターンオーバーバトルを制する
やはり、これが大きい。
イーグルスは1インターセプトあれど、敵陣6ydだったのでチーフス返しのオフェンスを止めて無傷。
それに対してチーフスのインターセプトはPICK6と自陣深い所であり、イーグルスの得点につながりました。
マホームズのファンブルロストを加えてターンオーバー3回で、これも私の思惑通り。
よくやった!
( ・`Д・´)+キリッ
それにしてもLB”ザック・バーン”の横っ飛びINTは凄かった。キャプテン翼の若林君ですか、あれは。
4)審判を味方につけろ
イーグルスのメンバーが私のプレビュー記事を見て「ワカッタヨ、ジェッツキョー!」と言って、審判の心象を良くする策を実行したかは知りませんが、今日のレフリーはチーフスに微妙な”アンネセサリー・ラフネス”の反則を取ったり、イーグルス寄りだったと思います。
よくやった!
( ・`Д・´)+キリッ
予想外)イーグルスのパスラッシュ
一番の勝因は、予想外だったイーグルスの強力パスラッシュでしょう。
嘘のような話、マホームズ42回のドロップバックにイーグルスがブリッツを仕掛けた回数は0回!
Patrick Mahomes dropped back 42 times.
The #Eagles blitzed 0.0% of the snaps. pic.twitter.com/eDmdml7CTE
— Ari Meirov (@MySportsUpdate) February 10, 2025
4メンラッシュだけでDE”ジョシュ・スエット”やDE”ミルトン・ウィリアムズ”が複数サックを記録し、計6サックを記録。
これはチーフスQB”パトリック・マホームズ”の1試合の被サック数でキャリア最多とのことです。
当然ブリッツが無い分、パスカバーが厚くなります。しかしマホームズにはターゲットが空くまで待つ余裕は無く、ポケットが収縮するのが早すぎて逃げ場が無くなると後は潰されるしかありません。
象徴的なのがマホームズが奥を見てロングパスのモーションに入るも、途中でそれを止めるシーンがありました。
チーフスがバッカニアーズに負けたスーパーボウル55の時、チーフスの両タックルが負傷によりバックアップだったため マホームズがパスラッシュに苦戦した時の事を思い出しましたが、今回は試合開始時からマホームズのパスに頼ったプレーコールや、同じようなサックを喰らうシーンの繰り返しを見て、私は「リードはパスラッシュ対策をなぜしない?」と、疑問に思いました。
私の推しRBである”アイザイア・パチェコ”のランが3回7yd。RB”カリーム・ハント”は3回9ydとRB陣がほぼ何もせず。
点差がついてから慌てたように目先を変えようとランを出した時には手遅れで、その後の展開からしてランに時間を使う余裕が無かったようです。
ビルズ戦の上手く行き過ぎたオフェンスやスーパーボウルまでの間に「チーフスの3連覇は決まったようなもの」という世間の論調に、魔がさして準備や当日の対応を怠った感があります。
強すぎるゆえに世間から催眠術のように「最後もきっと勝つ。エンディングはハッピーに決まっている」というような暗示を刷り込まれる。これが3連覇の難しさなのでしょう。
アメフトは難しく、恐ろしいです。
それにしても、かつてペイトリオッツがスーパーボウルで敗れた時もイーグルスやジャイアンツの強力な4メンラッシュが特徴的でした。
ダイナスティをスーパーボウルで破るには、強力なDLの4メンラッシュが不可欠であります。
呪いに関して
事前にお伝えしたしたオードリー春日の呪いに関してです。
オードリー春日はスーパーボウル当日、誕生日も同じ日も現地2月9日(日)であったRB”セイクワン・バークリー”のジャージを着用して観戦し、バークリーのイーグルは勝利しました。
そして、イーグルスの勝利に予想したG+森さんの呪いもハズレて、イーグルスが危なげなく勝利。
今回、スーパーボウルで「呪いは無かった」というオチになりそうですが、これは呪いと呪いがぶつかったことで中和されたという事にしておきましょう。
Σ(・ω・ノ)ノ!
その後、NFL倶楽部で当日のオードリーの詳細な動きが分かりましたら、追記します。
QBスタッツと締め
2年前の雪辱を晴らして勝利したQB”ジェイレン・ハーツ”のスタッツは、パス17/22回221yd獲得、2TD、1INT。2被サックで、レーティングは119.7。
ランは11回72キャリー、1TDでラン獲得ヤードはチームトップ。
QBのラン72ydはスーパーボウルの最長記録を更新。それまでの記録もハーツ自身が2年前のスーパーボウル57で記録した70ydでした。
心配していたパスの精度はサイドライン際へのコントロールが絶妙、かつ、ロングパスも申し分の無い圧巻のパフォーマンスでした。
昨シーズンの低迷ぶりからして、今シーズンにスーパーボウルを制覇するとは予想外であり、バークリーを出したジャイアンツには足を向けて寝れないでしょう。
ありがとうジャイアンツ。
一方、3連覇に失敗したチーフスのQB”パトリック・マホームズ”のスタッツは、パス21/32回、257yd獲得、3TD、2INT。被サック6回で、レーティングは95.4。
ランは4回25ヤード。ファンブルロスト1回。
レーティングが途中16とかありえない数字にまで行ったものの、勝負がほぼ決まったような状況からTDパス3回でレーティングを100近くに戻して、メンツは保った感じです。
どんな状況も何とかするマホームズの個人能力に頼り過ぎたせいなのか、いざマホームズが本当のピンチに直面した時にHC”アンディ・リード”はそれを救う策を出せなかったのかもしれません。
加えて、レギュラーシーズンは接戦ばかりを勝ち抜いただけに、大差からのカムバック方法を忘れてしまったのかも。
そして、接戦に粘り勝つディフェンスや戦略も第4Qまでに勝負がついたら意味が無いという事も分かりました。
もちろんイーグルスが強かったのですが、チーフスはもっと何か出来たはずだと思います。
来シーズン、チーフスの同地区のレイダースにHC”ピート・キャロル”がやってきてAFC西はさらに厳しい地区になるので、チーフスがこれまでどおり常勝軍団でいられるかどうかも気になるところです。
ということで、「NFL2024年シーズン」というドラマの最終回、スーパーボウルが終了。
我らがジェッツはまたも大失敗で、全て一からやり直しです。
しかしながら、ライオンズの大躍進には勇気をもらったので、来シーズンはプレーオフ進出への期待があります。
ジェッツファンは希望をもって来シーズンの開幕を待ちましょう
(まぁ、それを14年繰り返してるわけですけど)
それでは、SEE YOU NEXT SEASON
※がっかり・オブ・ザ・イヤーへの投票、お待ちしております。