チャッキー再び

プレーオフ開始直前に驚きのニュースです。正式な発表はまだなのですが、複数のソースで報じているので間違いはないでしょう。

オークランド・レイダースがかつてのHC”ジョン・グルーデン”を復帰させるとのことです。

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レイダース、”ジョン・グルーデン”と10年100M契約

先日、レイダースのHC”ジャック・デルリオ”が、昨シーズンはレイダースを久しぶりのプレーオフ出場に導き2017年2月に4年契約したにも関わらず、今シーズンの成績不振により解雇される酷いニュースが報じられました。

 

そして、この度はレイダースが元HCの”ジョン・グルーデン”を再びHCに就任させると複数のソースから報じられました。

しかも、その契約内容はコーチとしては史上最長となる10年で契約額は100M(現在のレートで約113億円)近い金額とのことです。

 

実は以前からグルーデンが復帰する可能性があるニュースは度々伝えられており、今回は本気でHC職を探していたニュースが、先日NFL JAPANでも取り上げられていました。

https://nfljapan.com/headlines/26960

しかしながら、10年近くNFLを離れてESPNのアナリストやコメンテイターをしていたグルーデンを史上最長の契約で復帰させるとは、レイダースの元オーナー故”アル・デービス”のバカ契約魂は健在のようです。

“ジョン・グルーデン”(Jon Gruden)とは?

リアルタイムで知らなくとも、NFLを見ていたら何度もその功績と奇妙な戦跡を耳にしたことはあると思いますが、グルーデンに関しておさらい。

“ジョン・グルーデン”は1998年に35歳の若さでレイダースのHCに就任。

QB”リッチ・ギャノン”を起用して2000年シーズンと2001年シーズンにレイダースを地区優勝に導く一時代を築きあげました。

 

しかし!2001年シーズン終了後の2002年に異例のHCトレードにより、バッカニアーズへ移籍。バッカニアーズはこのトレードに8Mの支払いに加え、2002年2003年ドラフト1巡2つと2002年2004年のドラフト2巡2つという信じられぬ代償をレイダースに払います。

この衝撃のトレードが成立した理由として、トレードから数か月後にグルーデンは故オーナーの”アル・デービス”と不仲であったことが分かりました。

 

レイダースは後任のHCに”ビル・キャラハン”を据え、2002年シーズンは圧倒的なオフェンス力で第37回スーパーボウルに出場!

しかし、その対戦相手は圧倒的ディフェンス力で勝ち上がってきた”ジョン・グルーデン”率いるバッカニアーズだったのです。なんという運命(ディスティニー)。

スーパーボウルの結果は48-21でグルーデンのバッカニアーズが圧勝。この勝敗の裏にはグルーデンが前年まで率いていたレイダースのチーム状況、及びQB”リッチ・ギャノン”の癖など知っていたという、レイダースにとって皮肉な事がありました。

 

しかし、グルーデンは2005年シーズンと2007年シーズンに地区優勝を果たすも、2008年シーズン終了後(2009年)にバッカニアーズを解雇され、その後はリーグから離れてESPNのアナリストの職に就き、現在に至ります。

そして、この度のHC復帰のニュースとなりました。

 

ジョン・グルーデンに関して、よく「チャッキー」というあだ名で呼ばれますが、理由はまず性格がとにかく熱すぎて年中ブチぎれてるような人であり、その顔が当時流行ったホラー映画「チャイルドプレイ」の人形「チャッキー」に似ているからです。

チャッキー グルーデン

HCから長い間離れていたといってもその間はアナリストでしたので、完全にNFLから離れていたわけでなく、ずっと客観的にリーグを分析していたわけです。

その経験を天才HCがどのように生かすか、今から来シーズンが面白くなってきました。