Back to Los Angeles

ラムズがロサンゼルスに移転してわずか2年目で行われたプレーオフゲームは、会場の「オリンピック・メモリアル・コロシアム」にとって1979年ぶり、南カルフォニアにとっては1989年ぶりのプレーオフゲームであり、ロサンゼルスのファンはこの時を待ちかねていたでしょう。

ラムズにとっても13年ぶりのプレーオフで、ぜひ勝利したいところですが、相手は近年のプレーオフ常連かつ昨シーズンはスーパーボウルに出場した強敵ファルコンズ。

果たして若き司令塔QB”ジャレッド・ゴフ”はファルコンズを攻略できるのか?

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スコア&ダイジェスト

ハイライト:Youtube

2018年 1月 6日

 

1Q

2Q

3Q

4Q

TOTAL

ファルコンズ

6

7

6

7

26

ラムズ

0

10

0

3

13

総評

両者とも攻撃力がウリのチームと言えど、プレーオフ初戦の緊張感と滑る芝にパフォーマンスが上がらず。

ラムズQB”ジャレッド・ゴフ”はスクランブルの際に滑って転倒し、一方ファルコンズQB”マット・ライアン”も踏ん張りが効かず大股開きになった状態でサックを喰う、一歩間違えれば大ケガになる危ないシーンがありました。

 

加えて両者ともD#がよく、ラムズDT”アーロン・ドナルド”がファルコンズOLを圧倒する一方で、ファルコンズD#はパスカバーがラムズO#を封じて互角の展開。

しかし、第1QにラムズはSTが2度もマフやファンブルで止めたはずのファルコンズO#にチャンスを与えてしまい、それを起点に失点。

RB”デボンタ・フリーマン”のエンドゾーンへのランは、C”アレックス・マック”がフリーマンをかかえて、ボール一緒にフリーマンを押し込んでTDを奪うナイスプレーを見せます。

(記録は当然、フリーマンのTDですw)

しかし、ラムズもようやく火がついてRB”トッド・ガーリ―”のランを起点に攻め、最後はWR”クーパー・カップ”へTDをヒット。

さらにラムズD#はQB”マット・ライアン”にプレッシャーをかけサックしまくり、第2Q終了直前にラムズO#はWR”ロバート・ウッズ”へのロングパスで敵陣7ydに攻め入るもホールディングによるロスでFG。ラムズは前半終了時点で3点差に詰め、後半はラムズペースだろうと思っていました。

 

しかし、プレーオフの戦い方を知っていたのはファルコンズ。第3Q最初のファルコンズO#が勝負を分けました。

ファルコンズはRB”デボンタ・フリーマン”とRB”テビン・コールマン”を併用したランとショートパスを中心とした徹底的な地上戦を展開。これにラムズD#は対応できず、8:15も使ってドライブされます。

結局、このファルコンズのロングドライブはFGで終わったのですが、足場の悪いフィールドをひたすら走らされたラムズD#の疲労は隠せません。

 

この後もファルコンズはショートパスとラン主体のO#で攻め続け、決勝点となる見事なパスをWR”フリオ・ジョーンズ”にヒットさせ、決定的な2ポゼッション差に開きます。

前半はG+実況陣も「フリーマンは衰えた」と言っていたぐらいランが出なかったのに、後半に入るとフリーマンが大暴れ。特に1回当たってからも粘るセカンドエフォートが素晴らしい。

ラムズも反撃したのですが、ラムズTE”タイラー・ヒグビー”へのTDパスは先にボールが地面についていたので無効。その後、ギャンブル失敗によりジ・エンド。

接戦に見えて、ラムズD#の体力とラムズO#の時間を削る策が成功したファルコンズの経験値がラムズに勝りました。

 

しかしながら、この試合のMVPは地味に4回のFGを外さなかったファルコンズK”マット・ブライアント”でしょう。1本でも外していればモメンタムはラムズに行って、ラムズに勢いを与えていたと思います。

STのミスなどのチャンスを漏れなく得点につなげ、体力と時間のみならず精神的にも削るFGが、追撃の届かないラムズに効いていたと思います。

マット・ライアン ジャレッド・ゴフ

ファルコンズQB”マット・ライアン”のスタッツは、パス21/30回218yd獲得1TD。

ファルコンズOLがラムズDT”アーロン・ドナルド”率いるDLに圧倒され、”マット・ライアン”はそのうちぶっ壊されると思いきや、後半からランとショートパスで的を散らす戦略により勝利しました。

最後のTDパスはOLが押す方向とは逆にWR”フリオ・ジョーンズ”を走らせ、ドンピシャな位置にボールを落とすスーパープレー。この一発こそフランチャイズQBたる証でしょう。

一方、敗れた2016年ドラフト全体1位のQB”ジャレット・ゴフ”のスタッツは、パス24/45回 259yd獲得1TD。

エースQB、RB、WRともにラムズの方がファルコンズの主力陣の成績を上回るも敗北。

ラムズはロングゲインが出ても、それを得点に繋げられない部分もありました。そして、STのマフやファンブル、RB”トッド・ガーリー”のドロップなどプレーオフの魔物に食われた感もあります。

ラムズは敗れはしたものの、HC就任1年目でラムズを13年ぶりのプレーオフに導いた”ショーン・マクベイ”の手ごたえはあったので、来シーズンもファンは楽しみでしょう。