沼地獄
昨年のスーパーボウル出場チームが両方とも負ける波乱のプレーオフ1回戦。
次は元ペイトリオッツのフロント陣を加えて躍進したチーフスと3年連続プレーオフ出場の常連レイブンズとの対戦です。

ホームであるチーフスが得意の地上戦で制圧するか?それとも戦力と経験で勝るレイブンズが勝つのか。この試合も予想外の内容となりました。

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→[ダイジェスト動画]
チーフスはレイブンズのファンブルロストから奪ったチャンスをRB”ジャーマル・チャールズ”がTDランを決めて3-7とリード。だがチーフスにはこの先に地獄が待ち構えていた。
チーフスはレイブンズTE”トッド・ヒープ”を止められず、RB”レイ・ライス”にTDレシーブされ10-7と逆転を許す。さらにチーフスは4thDownギャンブルに失敗しターンオーバー。だがレイブンズのO#をFGで抑える。

チーフスはまたもRB”ジャーマル・チャールズ”がランで敵陣に切り込むも、ブヨブヨのNFL1醜い裸体を持つDE”テレンス・コウディ”に後ろから圧殺されファンブルロスト。
チーフスD#がターンオーバーを無傷におさえ、反撃に転じるチーフスだったが次はパスをレシーブしたWR”デクスター・McCluster”がレイブンズの重鎮ILB”レイ・ルイス”の強烈なタックルを食らいファンブルロスト!→レイブンズFGで3点追加。

ターンオーバーを喫してもD#がFGで抑えてくれる。これに応えたいQB”マット・カッセル”だが、またも反撃を自陣21ydでレイブンズSS”デイワン・ランドリー”にINTされる。レイブンズは3度目の正直で、このチャンスをWR”アンクワン・ボウルディン”へのTDパスに繋げる。

攻撃が死んだチーフスに対してレイブンズは時間を潰してトドメを刺しにかかる。散々レイブンズO#を抑えてきたチーフスD#陣だったがもはや体力は限界。とうとうRB”ウィリス・マクゲイヒー”のランが抜けて、25ydのTDランを決められ試合終了。好試合になるかと思った試合開始時の空気はどこへやら。30-7でレイブンズが圧勝でした。

▼総評
チーフスは反撃したいのに速攻でファンブルロストやINTで、直ぐにD#チームが休む暇なく借り出される。
自分らのプランとペースでプレイするO#と違い、D#は常に相手に対応しなければならないので疲労度はO#の倍以上でしょう。チーフスD#は度重なるターンオーバーをTDを決めさせず踏ん張り続けるが、さすがに最後は崩壊。

D#の頑張りにキャッセルも「まだ行ける!とにかく1本返すぜ!」と出撃するも敵陣に入ることなくターンオーバを繰り返しベンチに釘付け。序盤に健闘していたO#もキャッセルが3INTと焦りから崩壊していきました。チームやファンの表情から希望が徐々に絶望に変わっていく様相が読み取れて、毒で相手をジワリジワリと殺すような残酷な展開が繰り広げられました。

このレイブンズのハメ方は昨シーズンのワイルドカードでペイトリオッツを倒した時を思い出させました。あの時は序盤からペイトリオッツはターンオーバー連発で、開始5分で14失点。取り返そうとすると焦りがバランスを壊し、クモの糸に絡め取られたように逆に失点を重ね33-14のダブルスコアで負けました。以前の記事と繰り返しになりますが、プレーオフの重圧はこれまでチームが築き上げたものを無にしますな。

2011/01/09 @Arrowhead Stadium

  1Q 2Q 3Q 4Q OT Total
レイブンズ 3 7 13 7   30
チーフス 7 0 0 0   7
Game Stats

[引用:NFL JAPAN]

現地9日、AFCワイルドカード・プレイオフが行われ、ボルティモア・レイブンズがカンザスシティ・チーフスに30対7と快勝した。レイブンズは自慢の守 備陣がチーフスを計161ヤードに抑えたほか、5ターンオーバー奪取と大活躍。次週のディビジョナル・プレイオフでは、同地区ライバルのピッツバーグ・ス ティーラーズと激突する。

第1Qレイブンズは、試合最初のシリーズで先制FGを決めるも、相手ランニングバック(RB)ジャマール・チャールズに逆転の41ヤードTDランを決め られる。しかし、第2Q終了間際にクォーターバック(QB)ジョー・フラッコからRBレイ・ライスへのTDパスが決まり10対7とリードして試合を折り返 す。

第3Q、レイブンズは相手の第4ダウンギャンブルをストップ、ファンブルリカバーと連続ターンオーバーを奪い、それぞれキッカー(K)ビリー・カンディ フのFGにつなげる。さらに残り約3分半にセイフティ(S)ドワン・ランドリーのINT奪取で敵陣31ヤード地点から攻撃開始のチャンスをつかむと、ここ でワイドレシーバー(WR)アンクワン・ボールディンがTDレシーブを挙げ23対7と突き放す。勢いに乗ったレイブンズは、第4Q残り約4分半に、計10 分20秒をかけたロングドライブでRBウィリス・マゲイヒーがダメ押しのTDランを挙げ、敵地でチーフスに快勝した。

レイブンズは、ディフェンス陣の堅守に加え、QBフラッコがパス34回中25回成功、265ヤード、2TDをマーク。そしてタイトエンド(TE)トッ ド・ヒープがレシーブ10回108ヤードと大暴れだった。また、ランでも計142ヤードを稼ぎ、ボール保持時間は41分44秒とチーフスの18分16秒を 2倍以上上回った。

チーフスは、QBマット・キャセルがパス18回中9回成功、70ヤード、3INTと何もできず。また、リーグ1位のランオフェンスも計108ヤードと平凡な内容に終わるなど、攻撃陣が完全に沈黙しての大敗。これでリーグ記録のプレイオフ7連敗となっている。