鷲の巣は領域展開

勝てば夢の舞台スーパーボウル出場、負ければ何も残らずドラフトが最悪になるだけの天国or地獄の準決勝、チャンピオンシップの時間ががやってまいりました。

 

ルーキーQB”ジェイデン・ダニエル”率いるコマンダーズを迎え撃つのは、2年前にスーパーボウルでチーフスに敗れたイーグルスです。

チャンピオンシップはコマンダーズが33年ぶりの出場、かつ、この対戦カードは史上初との事。

 

さらに同地区の新興勢力 vs 重鎮という面白い構図になりました。

そしてレギュラーシーズンの対戦では1勝1敗の互角です。

まさに雌雄を決するNFC頂上決戦、勝つのはどっちだ!

[SPONSORED LINK]

スコア&ダイジェスト

ハイライト&データ[GAME CENTER(NFL.com)]

 

1Q

2Q

3Q

4Q

TOTAL

コマンダース

3

12

8

0

23

イーグルス

14

13

7

21

55

総評

よもやよもやのスコア

スコアを見てのとおり、3Qだけコマンダーズが1点上回っただけで、イーグルスがコマンダーズを圧倒しダブルスコア以上の大差をつけて勝利しました。

 

イーグルスは2022年シーズンの49ers戦、2017年のバイキングス戦といい過去もホームのチャンピオンシップでは圧倒的な点差で勝っています。

圧倒的な実力差 いよいよNFL2022-2023シーズンは4強が対戦するカンファレンスチャンピオンシップに到達。 勝った方が夢の舞台スーパーボウルに行ける天国と地獄を分けるステ
バイキングス イーグルス チャンピオンシップ プレーオフ
良すぎるとロクな事がない AFCチャンピオンシップはペイトリオッツの勝利で、いよいよ2連覇にリーチ! https://jets94.com/370403/ そしてペイトリ

 

なので、なんとなくイーグルスが勝つんじゃないかと思っていましたが、55点も取るとは誰が予想できたでしょうか。

 

やはり驚愕だったのがRB”セイクワン・バークリー”のラン。

イーグルスの1プレー目で60ydのタッチダウンランです。

 

左へピッチしたボールを取った後、カットして方向を変えると思いきや直進。そしてスピンで抜いて中央へ駆け上がりタッチダウン。

前試合でも60yd超のTDランを2発決めており、スキを見せると一気にエンドゾーンまで走り抜ける破壊力は凄まじいです。

 

コマンダーズの反撃は、リーグ2位のファンブルフォース数を誇るLB”ザック・バーン”に阻まれてターンオーバー!

 

守るので無く奪うディフェンス!まさに鷲!
( ・`Д・´)+キリッ

 

このチャンスからイーグルスは、またもバークリーのタッチダウンランで一気に突き放します。

 

コマンダーズもパントフェイクからファーストダウンを奪い12-14と追撃するも、またもタッチダウンで引き離された上に、返しのリターンでファンブルロストしてターンオーバー。
(;´Д`)ノ

 

イーグルスは、WR”A.J・ブラウン”のTDレシーブとFGでさらに引き離して前半を15-27で折り返します。

 

 

まだ12点差。攻撃力のあるコマンダーズにとっては逆転は十分可能。

さらにイーグルスのQB”ジェイレン・ハーツ”はここまで走れておらず「前の試合で痛めた左ひざが完治していないだろう」という、明るい材料はありました。

 

しかし、フットボールの後半は「時間」という概念が非常にやっかい。

追う側にプレッシャーを与え、プレーや選択肢の幅を狭めていきます。

 

このプレッシャーを味方につければ集中力とモメンタムを生み追い風となるのですが、コマンダーズにとっては経験の浅さとロードという環境で悪循環を生みます。

 

走れないと思っていたハーツのTDランが炸裂。

 

コマンダーズRB”オースティン・エーケラー”のファンブルロスト。

 

大差で第4Qに入ると、コマンダーズの4thDownはギャンブルせざる得なくなり、ギャンブル失敗とインターセプトによるターンオーバーの繰り返し。

イーグルスはそれに乗じてタッチダウンを決めて点差はどんどん開き、ギャンブルで勝ってきたコマンダーズだとしてもハメ技にハマったような地獄の時間でした。

 

結果、スコアはチャンピオンシップで最高得点となる

23-55

でイーグルスが圧勝し、2年ぶりのスーパーボウル進出が決定しました!

必殺Tush Pushを巡ってルールを知る

この試合で話題になったのがイーグルスの秘技「Tush Push」に対する反則。

 

エンドゾーン手前1ydにて、セットしたら即突っ込むTush Pushが通用しなかったため、イーグルスは突っ込むケイデンス、つまりリズムを変えたところコマンダーズのLB”フランキー・ルブ”が引っかかって飛び込み、エンクローチメントの反則を取られます。

 

まるで「はじめの一歩」の「デンプシーロール破り」と「デンプシーロール破り破り」の戦い。

しかも、おなじ反則を2回連続で行いました。

 

しかし、エンドゾーン手前での反則はハーフディスタンスになるため1ydのハーフは1yd。

同じ残りヤードで同じダウンを繰り返す事になります。

 

テキストで見るとこんな感じ。

 

DT”ジョナサン・アレン”の反則も含めると6プレー連続で敵陣1ydです。
!∑(゜ Д゜)

 

反則を繰り返したところで業を煮やした審判が「このような反則が繰り返された場合、もうタッチダウンにしちゃうぞ」と一括したことが話題になりました。

当初、ファンは「審判が勝手にそんなルールを作っていいのかい」と思ったのですが、実はルールブックに存在するとのことです。

 

[参考:NFL JAPAN]

ゴールラインでペナルティが繰り返されれば、相手チームに得点を与えることが可能だとレフェリーのショーン・オクリ

 

この記事から具体的な内容を抜粋すると

「ペナルティ:得点を阻害するための連続した、もしくは繰り返された反則:警告後に違反行為が繰り返された場合、それに関連する得点が攻撃側のチームに与えられる」

 

とのことで、ファンのみならずNFL歴13年のLB”ボビー・ワグナー”すら、そんなルールを知らなかったとの事です。

タメになったねぇ~

(byもう中)

 

 

 

圧倒的な力でコマンダーズを蹂躙したイーグルスQB”ジェイレン・ハーツ”のスタッツはパス20/28回246yd獲得、1TD、0INT。

ランが10キャリー16yd獲得に対して3TD。ここぞの時の足を見せております。

 

前試合での「パスほとんど投げてない」問題を払拭し、左ひざの負傷をものともせず勝利しました。

 

RB”セイクワン・バークリー”のスタッツは15キャリー118yd獲得。3TD。

最初の1プレーだけで60ydを獲得したので、それを引くと14キャリー58yd。つまり最初のTD以降は1キャリー4ydほどでした。

 

やはり試合を決めたのはターンオーバー数でしょう。

イーグルスは前試合と同じ0回に対して、コマンダーズが4回。

イーグルスの強さの根底にはボールセキュリティがあります。

 

ディフェンスも強いし、イーグルスに死角が無いように見えますがK”ジェイク・エリオット”がプレーオフに入ってからエクストラポイントを外しまくって、この試合では54ydのロングですがFGを1本外しています。

スーパーボウルで接戦になったときに、もしや勝敗を分けるかもしれません。

 

 

一方、ルーキーQB初のスーパーボウル出場を逃したQB”ジェイデン・ダニエルズ”のスタッツはパス29/48回255yd獲得、1TD、1INT。

ランで6キャリー48yd獲得、1TD。

 

ルーキーとは思えぬ落ち着きでチームを引っ張ってきましたが、味方の3ファンブルロストを含む4ターンオーバーは致命的でした。

 

Week16の対戦では5ターンオーバーしたにも関わらずに勝利したので、この試合でも逆境をひっくり返せるとファンは大いに期待したでしょう。

真価が問われる2年目にも期待です。