新体制プレーオフに挑む勇者よ!デテクイヤッ!

毎年恒例のサラッとプレーオフ出場チームの予習です。

コロナ感染拡大のため、無観客やオプトアウトなどの異例のシーズンとなりましたが、プレーオフにも変化があります。

なんと、今シーズンから各カンファレンス1チームずつ増えて、第7シードが誕生しました。つまり、通常ならばシーズンエンドしているチームが1チーム生き残るわけです。

この、幸運な第7シードがプレーオフに嵐を呼ぶのか?いや~楽しみです。

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第1シード:カンザスシティ・チーフス

(1回戦免除)

2連覇目前!史上最強の赤ヘル軍団

昨シーズンの王者チーフスが、唯一1回戦を免除される第1シードから堂々の出陣。

消化試合以外で破れたのはWeek05のレイダース戦のみで、ほぼ無敵の強さを誇る常勝軍団に成長。当然、優勝候補筆頭だ。

 

QBは説明無用の”パトリック・マホームズ”。昨シーズンは「マッデンの呪い」にかかりつつもスーパーボウルを制覇し、チーフスに50年ぶりのスーパーボウル制覇をもたらした。

マホームズとホットラインを組むWR”タイリーク・ヒル”、”サミー・ワトキンス”、TE”トラビス・ケルシー”、といった強力すぎるターゲットも健在でパス獲得ヤードはリーグ1位

RBは2020年ドラ1の”クライド・エドワーズ=エレア”が負傷しており、プレーオフでは代わりにジェッツからシーズン中に移籍した”レベオン・ベル”が担う予定になっている。

ジェッツでは全く活躍しなかったが、レシーブ力を兼ね備えており、ランよりもマホームズの追加ターゲットとして期待される。

 

ディフェンスに少々問題があるものの、どんなに点差が開いても速攻でTDを奪いキャッチアップする爆発力の前に関係なし。

もはや2連覇は時間の問題か?

第2シード:バッファロー・ビルズ

(1回戦はコルツと対戦)

今こそ果たせ!念願のSB制覇

ペイトリオッツから11年ぶりにAFC東首位を奪い、25年ぶりに地区優勝を果たした近年最強のビルズ。

「全米スポーツで1番プレーオフから遠ざかっているチーム」というのは過去の話で、HC”ショーン・マクダーモット”が就任してから過去4シーズンで2回連続のプレーオフ出場であり、計3回目と絶好調である。

ビルズといえば、かつて4年連続スーパーボウルに出場しながらも、4年連続で負けて未だにスーパーボウル制覇が無い事が代名詞である。

今回はそんな過去を払拭するこれ以上ないチャンスであろう。

 

やはりQB”ジョシュ・アレン”の存在が大きい。常識外れの強肩と俊足が武器である上に成長も著しく、問題であったコントロールとボールセキュリティが年々補正されている。さらに逆転勝利を呼び込む粘り強さが、彼の評価を上げている。

加えて今シーズンはバイキングスから移籍したWR”ステフォン・ディグス”の功績が大きく、アレンと強力なホットラインを構築している。

D#に関しては、プロボウルCB”トレデビウス・ホワイト”とCB”ジョシュ・ノーマン”という優秀なDBに、元ドラ1DE”エド・オリバー”などを有する強力なラインナップだが、タックルミスが多いランD#に不安が残る。

 

1回戦はコルツをビルズのホームである魔境ニューエラスタジアムで向かい打つ。

インドアのホームでぬくぬくとプレーしているコルツにとって、バッファロー屋外の「極寒地獄」は大きな障壁になるだろう。

大きなミスをしなければコルツは敵でないと予想する。ミスをしなければ・・・

第3シード:ピッツバーグ・スティーラーズ

(1回戦はブラウンズと対戦)

伝統芸、鉄のカーテン

昨シーズンはQB”ベン・ロスリスバーガー”の離脱によりプレーオフを逃すものの、今シーズンは開幕11連勝という強さを見せてプレーオフに帰ってきた。

ロスリスバーガーとホットラインを組むWR”ジュジュ・スミス-シュスター”は健在。しかし、ターゲット不足とランオフェンスがリーグ最低という不安要素を抱えている。

 

それを補うのは「鉄のカーテン」と呼ばれる伝統のディフェンス力。

J.J・ワットの弟であるOLB”T.J・ワット”がリーグ単独トップの15サックを記録し、チーム計56サックもリーグトップ。

今シーズン中盤にジェッツから移籍したILB”エイブリー・ウィリアムソン”が中盤の守備を固め、DBはCB”ジョー・ヘイデン”を中心とした強力なパスカバーでチーム計18INTもリーグトップである。

対戦相手にとってエンドゾーンがはるかに遠く感じるだろう。

 

強力ディフェンスはスーパーボウル制覇のフラグ。ロスリスバーガー3度目のスーパーボウル制覇に期待がかかる。

第4シード:テネシー・タイタンズ

(1回戦はレイブンズと対戦)

全てを蹂躙する重戦車!

昨シーズンに続いて今シーズンもタイタンズは強い。2008年以来にAFC南を制覇し、上位シードでプレーオフに出場となった。

QB”ライアン・タネヒル”のロングパスが減ったものの、RB”デリック・ヘンリー”の強力なランは健在。今シーズンも相手ディフェンスを蹂躙しまくって、ラン2000yを達成する勢いだ。

しかし、ディフェンス力がプレーオフ出場チームの中では最低レベルという弱点が痛い。ランでどれだけ試合をコントロールできるかがカギとなる。

 

1回戦は昨シーズンと同じレイブンズと対戦であり、大番狂わせわせを起こしてファンの度肝を抜いた事は記憶に新しい。

今シーズンこそ届くのか、夢のスーパーボウル制覇!

第5シード:ボルティモア・レイブンズ

(1回戦はタイタンズと対戦)

頑張れラマー・ジャクソン

昨シーズンは無類の強さを誇ったレイブンズだが、今シーズンは10勝ギリギリでワイルドカードから出場。

シーズン中盤まで苦戦しつつも、シーズン最後にジャガーズやカウボーイズなど不振チームをカラスのように余すことなくついばんで5連勝し、なんとかプレーオフ枠に滑り込んだ。

逆にスティーラーズ、チーフス、タイタンズと格上チームにはきっちり負けている事がプレーオフでの不安要素であろう。

 

無敵を誇ったQB”ラマー・ジャクソン”のオフェンスは影を潜めたように見えるも、実は改善しており、相手ディフェンスを広げることでダウンフィールドへのパスは通りやすくなっている。ただ、パス獲得ヤードはリーグ最低。なんとジェッツよりも下である。

逆にランオフェンスがリーグ1位であり、ドラ2RB”J.K・ドビンズ”が800yd以上走る活躍を見せている。(マーク・イングラムはイマイチ)

 

ディフェンスは相変わらずリーグ上位レベルを保っているものの、もし大量失点しまうとキャッチアップするのは難しい。しかし、勝ち抜く力は十分にもっている。

 

1回戦は昨シーズン、苦渋を飲まされたタイタンズとの再戦。リベンジマッチの上にリーグ1位と2位のランオフェンスの激突は、見ごたえある死闘になるだろう。

第6シード:クリーブランド・ブラウンズ

(1回戦はスティーラーズと対戦)

プレーオフで見たことの無い人も多いのでは

「QBセメタリー(墓場)」、「AFC北の踏み台」、「直ぐにHCを変える落ち着きの無さ」、「悪夢のシーズン全敗」、「ジョニー・マンジール」、などなど悪評の固まりであったブラウンズが18年ぶりにプレーオフに登場。

 

変わるきっかけとなったのは、2018年ドラフトで獲得したQB”ベイカー・メイフィールド”の存在だろう。彼を中心とした爆発的なパスオフェンスに加えて、RB”ニック・チャブ”のランが攻撃の主軸となる。

今シーズンはコロナにより主力WRをねこそぎ失った試合で、未勝利であったジェッツに敗れた一幕もあったが、プレーオフでは戦力が戻るので心配無用。
(ジェッツも過去にブラウンズの長期連敗を終わらせたし、お互い様)

・・・と、思っていたら最新のニュースではHC” ケビン・ステファンスキー”を含むコーチ2名と選手2名がコロナ陽性でプレーオフ1回戦欠場の最悪のニュースが報じられる。

ブラウンズ、ステファンスキーHCほか選手2名を含む5名が新型コロナ陽性でワイルドカード欠場

 

まぁ、スラムダンクでも安西監督なしでも強豪に勝てたので大丈夫!(何の励まし?)

プレーオフ1回戦は、最終週で対戦した同地区のスティーラーズと再戦する激熱の展開。この試合は見逃せない!

第7シード:インディアナポリス・コルツ

(1回戦はビルズと対戦)

不死鳥転生(フェニックス・リバース)

今シーズンから追加されたAFC第7シードに滑り込んだラッキーさんはコルツ。

フランチャイズQB”アンドリュー・ラック”を失い、しばらく低迷が続くかと思いきや、長年にわたり所属していたチャージャーズと決別したQB”フィリップ・リバース”の獲得によって力を取り戻した。

最終週で対抗馬のドルフィンズがビルズに敗れたため、運よくプレーオフ進出を決める。

 

デビュー以来、いまだ公式戦の先発を譲った事の無い不死身のQB”フィリップ・リバース”は健在。変顔と変なスローでベテランの底力を見せて、新たなチームを引っ張る。

注目すべきはディフェンスであり、CB”ゼイビア・ローズ”、DE”ジャスティン・ヒューストン”などのタレントがそろっている。

 

コルツの強みはずばり、際立った弱点が無い事。オフェンスもディフェンスもパスもランもすべてリーグ平均より上であり、偏りが無いのだ。

しかし、言い換えれば突出した武器が無く、これと言った強みが無いという弱点にも見える。

 

コルツが1回戦でビルズという強烈な個性を持つチームを倒すには、ミスをせずミスを突くという手堅さが求められる。

G+解説の村田さんもコルツ優勝を予想しているらしく、初の第7シードからのスーパーボウル制覇がありえるかもしれない。