王者、名門、古豪のそろい踏み

前回のAFCに続き、NFCのチーム紹介です。

NFLプレーオフ2018-2019
合言葉は、ストップ!ペイトリオッツ! 毎年恒例のプレーオフ出場チームの適当紹介です。 新年のプレーオフからNFLを見るというファンも多いと思うので、予備知識程度に役に立てれば思

こちらは全チームがスーパーボウルを制覇した事があり、NFL史に欠かせない私好みのチームばかりが揃いました。

正直、どこがスーパーボウルへ進出するか全く予想できません。

それでは、NFCの猛者どもよ!デテクイヤ!

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第1シード:ニューオリンズ・セインツ

セインツ

もはや止まらぬ「聖者の行進」

(1回戦免除)

昨シーズンは、プレーオフでバイキングスにまさかの大逆転負けを喰らったセインツ。

セインツ バイキングス saints vikings
奇跡のラストパス ディビィジョナルプレーオフの最終戦は、2度目のSB制覇目指すQB"ドリュー・ブリーズ"率いるセインツ と、万年バックアップかと思われたら大活躍のQB"ケース・キ

今シーズンは、開幕戦では確変中の「フィッツパトリックおじさん」率いるバッカニアーズに負けるも、その後は怒涛の10連勝で一気にプレーオフ出場を決め、第1シードを獲得した。

 

特徴は、説明不要のQB”ドリュー・ブリーズ”率いるハイパーオフェンス。

ブリーズは今シーズンも好調で、殿堂入りを果たしたQB”ペイトン・マニング”の持つレギュラーシーズンのパス獲得レコード7万1940ヤードを抜いて、歴代1位となった。

 

エースWR”マイケル・トーマス”とのホットラインは強力かつ、地上戦はランもレシーブも両方こなすRB”アルビン・カマラ”と、元ドラ1のRB”マーク・イングラム”のエース級の二人が支える。

 

守備では、ジェッツから移籍したOLB”デマリオ・デービス”がチーム最多タックルを記録する活躍。

ベテランDE”キャメロン・ジョーダン”が12サックを記録しているのも無視できない。

加えて、架空の恋人事件で有名人となったILB”マンタイ・テオ”や、昨シーズンのプレーオフで珍プレーにて逆転負けを演出してしまったS”マーカス・ウィリアムス”など個性派も健在。

勘違いしてた 世界の逸話を再現VTRで見せる長寿番組「ザ!世界仰天ニュース」にて、2013年ドラフトで話題になったLB”マンタイ・テオ”騒動が紹介されました。 ここで紹介された

 

第1シードのため、スーパーボウルまで全てホームで戦える上に、スーパーボウルの会場である「メルセデス・ベンツ・スタジアム」はセインツと同地区のファルコンズのホームのため、経験済み。

今回はチーム状況も環境も死角なしのセインツが、スーパーボウルを制覇するのは時間の問題か?

第2シード:ロサンゼルス・ラムズ

ラムズ

過去最強のラムズ爆誕!

(1回戦免除)

昨シーズンに続き、HC”ショーン・マクベイ”とQB”ジャレッド・ゴフ”のコンビは健在で、平均30点以上を取るハイパーオフェンスで連勝を重ねる。

特にWeek11のチーフス戦では、54-51 という両チームが50点以上取るNFL史上初のハイスコアゲームを制している。

しかし、セインツとの直接対決に負け、惜しくも1シードを取られてしまう。

 

パスオフェンスは、WR”ロバート・ウッズ”とペイトリオッツから移籍してきたWR”ブランディン・クックス”がともに1200yd越えのWエース。

昨シーズンはほど目立たなくなったが、私がわざわざコラ画像を作ったWR”クーパー・カップ”も健在。
(2019/01/06:いつのまにかIR入りしてました。残念。)

ディフェンスは、ラムズの名物DE”アーロン・ドナルド”が現在20.5サックとぶっちぎりで1位のサック数を誇る。

さらにオフにはリーグの名だたる問題児を招集し、ある意味でドリームチームを築きあげた。

ロサンゼルス ラムズ
選手を徹底管理 スーパーボウル制覇を目指して最も積極的に選手補強を行っているロサンゼルス・ラムズですが、獲得した選手達が気性や性格に問題のある事を考え、選手間でのトラブルを避ける

 

しかし、エースRB”トッド・ガーリ―”がシーズン終盤に負傷し、急きょベテランRB”C.J・アンダーソン”と契約する事態となる。

 

加えて、平均30点以上をとるハイパーオフェンスが、Week14のベアーズ戦だけ、たった6点しか取れず敗北するという綻びを見せる。

天敵ベアーズもプレーオフに出場している上に、2回戦で対戦する可能性は高く、ラムズのコーチ陣は震えて夜も眠れないだろう。

第3シード:シカゴ・ベアーズ

ベアーズ

伝統の最強ディフェンス復活

(1回戦はイーグルスと対戦)

ベアーズは1985年シーズンに、DC”バディ・ライアン”(レックス・ライアンの父)が考案した超攻撃型ディフェンス「46ディフェンス」で第20回スーパーボウルを制覇。

そして、2006年シーズンはLB”ブライアン・アーラッカー”を中心としたディフェンスでスーパーボウルへ進出しただけに、今シーズンの強力ディフェンスによる地区優勝は、スーパーボウル制覇のフラグだと言っても過言では無い。

 

今シーズンのディフェンスが好調である理由は、レイダースから大型契約で手に入れたOLB”カリル・マック”の力が大きい。

カリル・マック レイダース ベアーズ
あらクマさん、ありがとう~♪(byレイダース) 以前よりレイダースからトレードされるであろうと言われていたDE”カリル・マック”のトレード先が決定しました。 そのトレード内容と

現在のスタッツは、12.5サック、6ファンブルフォース、1インターセプト(以下、INT)と、サックのみならずターンオーバーに絡むプレーで試合の流れを変える。

 

そしてDB陣は、CB”カイル・フラー”が7INTでリーグ1位のINT数を記録している事に加え、INT数のトップ10がベアーズに3人いるという、ターンオーバーレシオ(※ターンオーバーを相手に起こした数から、ターンオーバーした数を引いた値)の高さも注目である。

ベアーズのリーグ1位のランD#に加えて、強力なパスラッシュとINTを量産するDB陣に対して、対戦相手は非常に頭を悩ませるだろう。

 

しかし、ベアーズが強いのはディフェンスのみならず、2年目のQB”ミッチ・トゥルビスキー”の成長や、RB”ジョーダン・ハワード”のランによるオフェンスの向上にもあり、地区優勝は当然の結果であった。

ベアーズのスーパーボウル制覇、あると思います!

第4シード:ダラス・カウボーイズ

カウボーイズ

絶望からの回帰

(1回戦はシーホークスと対戦)

オフにチームの柱であったエースWR”デズ・ブライアント”を解雇したばかりに、RB”エゼキエル・エリオット”を止められると、オフェンスが停滞する致命的な弱点が生まれる。

これによりシーズン序盤は不振となり、同地区のレッドスキンズに後れを取る危機的な状況に陥る。

 

しかし、レイダースからトレードしたWR”アマリ・クーパー”の加入により、QB”ダグ・プレスコット”のパスオフェンスが復活。

パスが生きるとランも生き、シーズン序盤は封じられていたRB”エゼキエル・エリオット”のランが復活し、トータル1434ydも走り勝利に貢献した。

 

加えて、レッドスキンズがエースQB”アレックス・スミス”のシーズンエンドにより、一気に調子を落とした事も地区優勝できた理由の1つである。

 

ディフェンスでは、DE”デマーカス・ローレンス”が10.5サックを記録。

ディフェンスの中心であるベテランLB”ショーン・リー”が負傷を抱えるも、ドラ1ルーキーLB”レイトン・バンダー・エッシュ”が140タックルを記録し、ランD#を鉄壁のものとしている。

 

オフェンスの層の薄さが気になるも、勢いは本物。

加えて、名門とか球団の資産価値が世界一だと言われていても、威光を保つためには、そろそろスーパーボウル制覇が欲しいところである。

第5シード:シアトル・シーホークス

シーホークス

シアトルロケット

(1回戦はカウボーイズと対戦)

近年、プレーオフの常連ながら昨シーズンはプレーオフを逃したシーホークス。

長年、チームの顔であったCB”リチャード・シャーマン”が49ersに移籍にし、自慢のDB陣が崩壊。

しかし、同地区にラムズがいるにも関わらず10勝し、ワイルドカードからプレーオフ行きを決めた。

 

今シーズンのシーホークスの強さは、リーグ1位のランオフェンス。

RB”クリス・カーソン”がラン1000yd越えの9TDランを記録する活躍で、チームを牽引する。

ランが出れば、近年「紙みたい」と呼ばれてきたパスプロも「のれん」程度の強度になるだろう。
(「のれん」もアカンやろ)

もちろんQB”ラッセル・ウィルソン”とWR”タイラー・ロケット”のホットラインも好調かつ、ウィルソン得意のスクランブルで相手ディフェンスをかき乱す。

 

ディフェンスでは、DE”フランク・クラーク”が14サック、DT”ジャラン・リード”が10サックを記録する1列目からのプレッシャーが半端ない。

2列目はLB”ボビー・ワグナー”が支え、DB陣は「リージョン・オブ・ブーム」唯一の生き残りであるS”アール・トーマス”に加え、S”ブラッドレイ・マクドガルド”や片腕の弟がシーホークスに入団した事で話題になった兄のCB”シャキール・グリフィン”が務める。

 

ディフェンス全体でファンブルフォースが多いのが目立ち、そこは今のシーホークスの地位を築き上げた名将”ピート・キャロル”の教育のたまものであろう。対戦相手は「ポロリ」に注意である。

1回戦はカウボーイズとの対戦で、両エースRBのパフォーマンスが勝敗を左右する事は確実である。

第6シード:フィアデルフィア・イーグルス

イーグルス

再び頂点へFly High

(1回戦はベアーズと対戦)

昨シーズンはスーパーボウルでペイトリオッツを倒し、王者となったイーグルスが今回は第6シードの底辺から再び頂点を目指す。

 

昨シーズンは、シーズン終盤にエースQB”カーソン・ウェンツ”が足を負傷しシーズンエンド。その後を継いだQB”ニック・ホールズ”がそのままチームを牽引して、スーパーボウルを制覇。

つまり、バックアップQBがスーパーボウルを制覇するという、異例のシーズンであった。

 

今シーズン、イーグルスはスーパーボウル覇者であるQB”ニック・ホールズ”をトレードに出さず、またもウェンツのバックアップに据える起用方法は物議をかもしだしたが、この選択は正しかった。

またもウェンツがシーズン終盤でシーズンエンドしたからだ。

まさに昨シーズンと同様に最強のバックアップQB”ニック・ホールズ”が登場し、シーズン最後に3連勝を飾り、かつ、バイキングスの敗北により、イーグルスは逆転プレーオフ進出を決めたのであった。

 

QB”ニック・ホールズ”といえば、話題になった得意技の「ランパス・オプション」。

ランかパスかをあらかじめ決めず、RBへのハンドオフ直前で相手の守備を見切って、ランかパスかをギリギリで決めるのだ。

しかし、1シーズン通用した技も、次のシーズンには対策が出来ているのがNFL。

さらに昨シーズンと違い”ニック・ホールズ”のデータも集められてしまっているうえに、最終戦でサックされた際に胸を打って、ロッカールームへ下がったという不安要素がある。

 

その他オフェンスは、スーパーボウル制覇の立役者RB”ジェイ・アジャイ”がシーズンエンドし、ランが他のチームより弱い。

パスではレシーブ数が圧倒的にTE”ザック・アーツ”に偏っている心配がある。

 

ディフェンスは、DLは昨年に続きDE”フレッチャー・コックス”、DE”クリス・ロング”に加えて、シーホークスから来たDE”マイケル・ベネット”と厚い。

さらに名物のローテーションするDLで、これらのバケモノが後半も体力満タンで襲いかかってくるのだ。

 

他のチームと比較して戦力的に弱いが、昨シーズンは下馬評で不利と呼ばれた方が燃える「アンダードッグ」ブームを巻き起こし、結果スーパーボウルを制覇したチームだけに、単純な戦力では測れない部分がある。