ブレイディ様を止めるのはどいつだい!?

前回のAFC編に続いて、NFCのプレーオフ出場チームの適当紹介です。

 

※AFC編はこちら

1試合増えた影響はいかに? 突出して強いチームが無く、もつれにもつれたNFL2021シーズン。 昨シーズンからプレーオフ出場チームが各カンファレンス(AFC/NFC)で1チーム

 

AFC編に時間をかけすぎたので、NFCはあっさりいきたいと思います。

注目は王者バッカニアーズの2連覇です。チャンピオンシップでブレイディvsロジャース の対戦を期待しているファンも多いでしょう。

さらにAFCと同様にワイルドカード・プレーオフ(以下、1回戦)から同地区対決があり、こちらも熱い!

それでは・・・

NFCもスーパーボウルが欲しいやつ~!

デテクイヤ!

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第1シード:グリーンベイ・パッカーズ

(1回戦免除)

問題ありでも勝てば良い

プレーオフ出場はもはや当たり前のパッカーズが今シーズンも地区優勝。第1シードでプレーオフに乗り込んだ。

開幕戦は3点しかとれずセインツに大敗する最悪な試合だったものの、それ以降はロジャースがいつも以上のパフォーマンスで勝ちまくり、リーグTOPの13勝でいち早くプレーオフ出場を決める。

 

QB”アーロン・ロジャース”はGMとの不仲説、コロナワクチン未接種など様々な問題があったシーズンだったが、調子は絶好調でブレット・ファーブを抜く443TDのフランチャイズレコードを更新した。

WR”デボンテ・アダムス”とのコンビは強力であり、二人ともプロボウルとオールプロに選出されている。このホットラインがチームの生命線と言える。

 

ディフェンスではDT”ケニー・クラーク”がプロボウルに選出されているが、レッドゾーンディフェンスに弱い以外は平均的な守備力であり、総じてパッカーズの強さはデータには表れない部分が大きいと思われる。

 

そろそろ2つ目のスーパーボウルリングが欲しい”アーロン・ロジャース”。

キャリアも終盤であり調子のいい今シーズンこそチャンスなのだが、プレーオフで再三妨害されてきた天敵49ersがプレーオフに進出していることが気になるところである。

第2シード:タンパベイ・バッカニアーズ

(1回戦はイーグルスと対戦)

欲張りブレイディ、またもリングを獲っちゃうのか?

ブレイディ様が率いる昨シーズンの王者バッカニアーズが当然のごとく地区優勝を決めてプレーオフに進出。

現在44歳であるQB”トム・ブレイディ”の今シーズン成績は、パス成功回数、パス獲得ヤード、TDパス数の全てNo1の3冠で、バッカニアーズのオフェンス力はリーグ1位。

特にパス獲得ヤードは5316ydで、QBドリュー・ブリーズに続いて複数回で5000yd越えを果たした2人目のQBであり、最年長での5000yd以上獲得の記録も残した。

 

特徴は当然、ブレイディ様率いるパスアタックなのだが、シーズン終盤にエースWR”クリス・ゴッドウィン”が負傷によりシーズンエンド。

WR”アントニオ・ブラウン”に至っては試合中にジャージを脱いでチームを去るという前例の無いエクストリームな退団を見せた。

アントニオ・ブラウンに全て持っていかれた気が 既にシーズンエンドしたジェッツの対戦相手は、怨敵トム・ブレイディ率いる王者バッカニアーズ。 ブレイディが他の地区に移籍したとはいえ

 

エース級のWRを2人も失いながらもWR”マイク・エバンス”やブレイディとペイトリオッツ時代からの仲であるTE”ロブ・グロンコウスキー”、頭角を現したWR”シリル・グレイソン”と選手層は厚い。

RB陣は負傷していた”レナード・フォーネット”がプレーオフから復活する見込みがあり、弱いランアタックの改善が見込まれる。

 

さらにバッカニアーズはOLが強く、被サック23回はリーグ最少。

逃げるのが上手いとはいえ鈍足のブレイディ様がリーグ最少の被サック数とは、よほどプロテクションが強いと思っていいだろう。

実際にOT”トリスタン・ウィルフス”がプロボウルとオールプロに選出され、OG”マリ・マペット”とC”ライアン・ジェンセン”がプロボウルのセカンドチームに選出されている。

 

ディフェンスに関しては、リーグ上位なのだがパス成功を許した回数がリーグトップであり、パスカットの弱さが見られる。

CB”リチャード・シャーマン”を獲得したが、アキレス腱を痛めてIR入りし、プレーオフ開始前に引退を表明した。

とはいえ、OLB”シャキール・バレット”がプロボウルのセカンドチーム、LB”デビン・ホワイト”がPFFオールプロのセカンドチームに入っており、タレントはそろっている。

 

プレーオフでの最大の武器は、いわずもながスーパーボウルを7回も制したブレイディ様の実績と経験値であろう。

プレーオフとレギュラーシーズンは別のスポーツと言われているほど次元の異なる戦いとなり、ブレイディ様の豊富な経験値は生きたデータベースであり、かつ、突出した実績がチーム全体に安心感を与える事は大きなアドバンテージである。

 

1回戦はブレイディ様がペイトリオッツ時代にスーパーボウルで大番狂わせを起こされ敗れたイーグルス。

当時とは別物のチームとはいえ、倒しがいがある相手になるだろう。

第3シード:ダラス・カウボーイズ

(1回戦は49ersと対戦)

名門復活!それだけが使命

昨シーズンは負け越しプレーオフを輩出した弱小地区NFC東だったが、今シーズンはプレーオフへ2チームを輩出し、地区の汚名返上はかなった。

 

地区優勝を決めたカウボーイズ好調の理由は、QB”ダグ・プレスコット”の活躍だろう。昨シーズンは負傷により早々にシーズンエンドしたためチームは低迷した。

今シーズンも途中ふくらはぎを痛めて欠場することがあっても、復帰して最後まで投げ切りQB”トニー・ロモ”が持っていたカウボーイズでの1シーズンTDパス記録を塗り替えた。

 

プレスコットとホットラインを形成するのはWR”アマリ・クーパー”。地上戦はRB”エゼキエル・エリオット”に加えて、OLが強くOG”ザック・マーティン”とOT”タイロン・スミス”がプロボウルに選出されており、タレントは豊富。

 

ディフェンスもリーグ上位でありCB”トレボン・ディグス”がプロボウルに選出されている。

そして、注目は何といってもドラフト全体12位LB”マイカ・パーソンズ”の存在だ。

私が余興でしかないHOFで彼を初めて見たときに「何だこれは!?」と彼に並みならぬものを感じたのだが、その直感が当たり、ルーキーながらプロボウルとオールプロの両方に選出された異色のバケモノである。

パスラッシャーとして優れているのみならず、浅いゾーンカバーから後方のマンカバーまで並外れた身体能力で広い守備範囲をこなす、まるでアイシールド21の進清十郎みたいな男であり、引退した名LB”ショーン・リー”の補って余る力があると思われる。

直近の試合までコロナリストに入り欠場していたのだがプレーオフからは復帰し、D#の中軸となるだろう。

 

カウボーイズは90年代に黄金期を築き、アメリカズチームとして人気を博したのだが、近年はスーパーボウルにすら出場できていない。

今シーズンはスーパーボウルを狙う戦力は十分。名門復活の扉がいま開かれようとしている。

第4シード:ロサンゼルス・ラムズ

(1回戦はカーディナルスと対戦)

やったぜ!QBスワップ大成功!

ペイトリオッツとロースコアすぎる近年一盛り上がらないスーパーボウルを見せたラムズがプレーオフに帰ってきた!

しかし、QBは3年前にラムズをスーパーボウルに導いた”ジャレッド・ゴフ”ではなく、ライオンズを長年率いてきたQB”マシュー・スタフォード”なのだから、NFLをプレーオフから見るファンは「何があったの!?」と驚くに違いない。

今シーズンはラムズとライオンズがフランチャイズQBを交換するという前代未聞のトレードから始まったのだ。

 

これが当たり、戦力を得たスタフォードは本来の力を発揮し(ライオンズファンごめんなさい)、TDパス数ではブレイディに次ぐ41回のリーグ2位を記録。インターセプト数が18回と多い気がするが、そんなの気にしない。

そのスタフォードの期待に応えたのがWR”クーパー・カップ”。今シーズンはレシーブ数145回で1位、獲得ヤード数1947ydで1位、タッチダウン数16回で1位とレシーバー3冠を達成した。

さらにシーズン途中から、なんとWR”オデル・ベッカムJr”を獲得。さすがの問題児もクーパーカップに触発されたのか要所でTDレシーブを決めて活躍している。

 

ディフェンスでは説明不要の暴れん坊DT”アーロン・ドナルド”がパスラッシュで猛威を振るい、CB”ジェイレン・ラムジー”が後方をカバー。両者ともプロボウルとオールプロに選出されている。

しかし、ディフェンスの不安要素としてSに負傷者が続出している。

そのためプレーオフ直前に引退していた元プロボウラーのS”エリック・ウェドル”と再契約して呼び戻したが、レギュラーシーズンを全休している身でどこまでパフォーマンスが出せるかは不明である。

ついでにブロンコスからLB”ボン・ミラー”も獲得しているが、それほどの活躍は見せていない。

 

なにわともあれ、QB”マシュー・スタフォード”がスーパーボウルを獲る千載一遇のチャンス。彼はすでに散ったQB”マーク・サンチェス”と同期であるだけに、私はスタフォードの長年の努力が報われてることを応援したい。

第5シード:アリゾナ・カーディナルス

(1回戦はラムズと対戦)

オードリー若林の推しチーム

一定周期で不死鳥のように蘇り、それ以外はおとなしくなる赤い鳥カーディナルス。今シーズンはその蘇りの時だ!

QB”カイラー・マレー”とWR”ディアンドレ・ホプキンス”のホットラインが好調で、開幕7連勝でスタートダッシュに成功。

しかし、ホプキンスは膝の負傷によるIR入りで復帰の目途は立っていない。

それを補うのが元ベンガルズのエースWR”A.J・グリーン”とシーズン途中から加入した元イーグルスのTE”ザック・アーツ”だ。

RB陣は”ジェームズ・コナー”がプロボウルのセカンドチームに選出される活躍を見せている。

 

ディフェンスはOLB”チャンドラー・ジョーンズ”とS”ブッダ・ベイカー”がプロボウルに選出されている。

そして、今シーズンの目玉と言えば元テキサンズの顔 OLB”J.J・ワット”の加入だが、シーズン半ばで負傷のためIR入りしている。

今季絶望と思われていたが、プレーオフから復帰する可能性が浮上しており、復活に期待が集まる。

 

オードリー若林の推し選手であったワットとホプキンスの両者がテキサンズからカーディナルスに吸収されてしまった事で、若林もカーディナルファンに鞍替えしている。

 

個人的にもワットとホプキンス以外にベンガルズの”A.J・グリーン”やイーグルスの”ザック・アーツ”など、各チームの代表ともいえる選手がどんどん吸収合体されて、先発で戦っていることが「連合軍」的な空気を出して面白い。

だがここに、長きにわたりカーディナルスの顔であったWR”ラリー・フェッツジェラルド”が居ない事が残念で仕方ない。

第6シード:サンフランシスコ・49ers

(1回戦はカウボーイズと対戦)

なぜこんなところに49ersが・・

個人的に一番驚いたのが49ersがプレーオフに出場していることである。

同地区のカーディナルスとラムズが絶好調であり、ネットを見ていてもガロポロの批判や腰を振ってる動画しかみなかったからだ。

 

成績を見ると、同地区ではラムズ相手にはスィープ(2勝)しているもののカーディナルスとシーホークスにはスィープされて、地区内成績では負け越している。

しかしながら、シーズン後半から地区外対戦で強さを見せて巻き返し、最終戦でセインツと残る1枠の取り合いとなるも、ラムズ相手にオーバータイムの死闘の末に勝利し、プレーオフ進出をギリギリ決めたのであった。

 

先発QBは”ジミー・ガロポロ”だが、ドラフト1巡(全体3位)QB”トレイ・ランス”といつ交代してもおかしくない状況で、49ersはずっとガロポロのトレード先を探しているという噂まである。

 

QBより脇を固めるタレントの方が優れており、リーグ屈指のTE”ジョージ・キトル”はいわずもがな、2019年ドラ2WR”ディーボ・サミュエル”とLT”トレント・ウィリアムス”がプロボウルとオールプロに選出されている。

 

しかしながら、強いのはランオフェンス。

開幕戦でエースRB”ラヒーム・モスタート”が速攻で負傷し、手術が必要なためシーズンエンドしたのだが、それを受けドラフト6巡ルーキーRB”イライジャ・ミッチェル”が活躍し、964ydも走っている。
(ドラ3でRB”トレイ・サーモン”を獲得しているものの、あまり活躍できていない模様)

 

そのランの裏には6度のプロボウルを誇るFB”カイル・ユーズチェック”の支えがあることを忘れてはならない。

“ライアン・フィッツパトリック”と同じくハーバード大出身の頭脳明晰な選手であり、開幕前に49ersと5年の再契約を結び、その期待に応えているのだ。

 

49ersオフェンスが突出しているのはレッドゾーンオフェンスのTD決定力。66.7%はリーグ1位であり、チャンスを逃さない事は何よりの武器だろう。

 

ディフェンスでは、OLB”ニック・ボサ”がサックを量産し、プロボウルに選出。

ディフェンス全体は平均以上に強いものの、インターセプト数が少なく、オフェンスと逆でレッドゾーンでの被TD率が高い。さらに現在LB陣が痛んでいることが不安材料となっている。

 

何にせよ、超絶イケメンQB”ジミー・ガロポロ”が49ersでプレーする最後のシーズンになるかもしれないので、その姿をしっかり目に焼き付けておく事が好ましい。

しかし、「ガロポロは見るだけで妊娠する」という都市伝説があるので、念のため女子は薄目で見るように注意すべきだろう。
!∑(゜ Д゜)

第7シード:フィアデルフィア・イーグルス

(1回戦はバッカニアーズと対戦)

飛ばない鳥

昨シーズン負け越しプレーオフを輩出したNFC東から復活した2チーム目はイーグルス!

QB”カーソン・ウェンツ”をコルツへトレードし、先発に起用した2020年ドラ2QB”ジェイレン・ハーツ”が当たったのだ。

 

しかしながら、オフェンス力がリーグ30位であり、一見プレーオフに出場できるチームに見えない。

その理由はパスオフェンスが酷いが、ランオフェンスの獲得ヤードとTD数がリーグ1位なのである。

加えてターンオーバーの少なさもリーグ1位で、ボールセキュリティの高さで勝ち抜いてきたのだ。

 

OLではC”ジェイソン・ケルシー”がプロボウルとオールプロ、RT”ラナ・ジョンソン”がオールプロに選出されており、OLの強さで強いランとサック数の少ないパスプロを支えている。

 

しかし、ランの要であるRB”マイルズ・サンダース”がシーズン終盤で手を骨折し、IR入りはしていないもののプレーオフ1回戦はクエスチョナブル登録となっている。

この次に走っているのがQB”ジェイレン・ハーツ”であり、自慢のランアタックが苦しくなると予想される。

 

レシーバーに関しては、ドラフトでトレードアップし ハインズマン受賞者のWR”デボンタ・スミス”を獲得。フル出場でレシーブ916yd獲得と期待通りの活躍をしている。

 

ディフェンスは平均以下だが、CB”ダリウス・スレイ”がプロボウルに選出される活躍をしている。

イーグルスと言えば、スーパーボウルを制したときは強力なDLがウリで、その時のDE”フレッチャー・コックス”が未だ先発を務めているものの、現在はそれほどの脅威ではなくなっている。

 

正直なところ1回戦の相手は王者バッカニアーズであり、勝ち目は薄い。

しかし、天候が荒れてパスが通りにくい状況になれば、ランアタックが秀でているイーグルスにも勝ち目がある。

イーグルスファンは再びアンダードッグ旋風が巻き起こることに期待せざる得ないのだ。