これぞスリザリンの魔法か?
ワイルドカード2戦目も両者QBがプレーオフに初登場のチャージャーズとジャガーズです。
QB”ジャスティン・ハーバート”とQB”トレバー・ローレンス”の次世代を背負うQBが頂点を目指して激突します。
これまたスゴイ試合でした。私、前半で見るのやめなくて良かった。
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スコア&ダイジェスト
ハイライト&データ[GAME CENTER(NFL.com)]
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1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
TOTAL |
チャージャーズ |
17 |
10 |
3 |
0 |
30 |
ジャガーズ |
0 |
7 |
13 |
11 |
31 |
総評
いきなりジャガーズQB”トレバー・ローレンス”のインターセプトから始まったこの試合。
THREE INTs in the first quarter for the @Chargers defense!
📺: #LACvsJAX on NBC
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ローレンスはチャージャーズCB”アサンテ・サミュエル Jr”の3INTを含む計4INT、さらにパント処理にミスるなどで前半5ターンオーバーで、27-0 と一気に4ポゼッション差にまで点差をつけられ早くもゲームオーバー。
・・・と、思ったら、前半残り24秒にジャガーズがTDを1本を返します。
Lawrence to Engram! @Jaguars on the board. #SuperWildCard
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この1本がまさに生命線。これがローレスとチームに自信を与えました。
ここでTDを決めずに折り返していたら、大差で敗北していたでしょう。
後半からジャガーズが怒涛の追い上げを見せる一方、チャージャーズのオフェンスは沈黙。
LAWRENCE TO ZAY JONES. 39-YARD TD. #SuperWildCard
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さらに、チャージャーズは第4Qに貴重なFGを失敗。
ジャガーズは追撃の手を緩めず、とうとう1ポゼッション差に迫ります。
Lawrence to Kirk! Here come the Jags! #SuperWildCard
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このTDプレー時に、チャージャーズDE”ジョーイ・ボサ”が冷静さを失って審判に不満を表したため、アンスポーツマン・ライクコンダクトの罰退となり、2ポイントコンバージョンを選択。
1yd手前からローレンスのダイブでTDを決めて、なんと2点差。
とうとう残り時間約5分でFG1本で逆転までチャージャーズを追い込みました。
チャージャーズも逃げきるのに必死ですが、ハーバートがいきなりサックされて得点できず、ジャガーズに最後のドライブを与えてしまいます。
そして、ジャガーズは失敗できない4thDown-1ydのギャンブルをRB” トラビス・エティエンヌ”が意表を突いた外へのランでロングゲイン!
What a call on 4th and 1! #DUUUVAL #SuperWildCard
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これでFGレンジに侵入し、トドメのFGを決めて31-30。
ジャガーズが最大27点差をひっくり返す、大逆転勝利を収めました。
プレーオフで27点差からの逆転勝利は、30年前にビルズがオイラーズから逆転勝利をした32点差、そして2013年シーズンにコルツがチーフス相手に28点差から逆転勝利した試合に次いで3位です。
↑この試合、当時「なぜアンディ・リードは大量リードしてるのにパスばかりコールするんだ、アホなのか!?」と思ったことを今でも忘れませんw。
それはさておき、チャージャーズがなぜ後半はダメだったのかというと、まず4回のオフェンスのうち得点はFG1回のみで、FGを1本ミスった事が致命的でした。
かつ、肝心なところでの反則も足を引っ張りました。
特に復帰したばかりのDE”ジョーイ・ボサ”が反則を3回。うち2回はアンスポという不必要な反則で自滅です。
心理的なところでも前半の大量リードで勝った気でいたところに、まさかの反撃を喰らって混乱したのでしょうね。
以前、ペイトリオッツvsファルコンズのスーパーボウルの記事で使用した教訓画像を貼っておきます。
昨シーズンはバスト臭がしていたQB”トレバー・ローレンス”は、この試合で本物であることを証明。
さんざんローレンスを「スリザリン顔」とかネタにしてきましたが、今回は頭が下がりました。
今まで、ゴメンね。
それにしても、絶望的な大差から徐々にTDを重ねて迫る展開はリアタイで見ていて、ハートがヒリつくと言うか、何とも言えないワクワク感がありますね。口角が上がりっぱなしになります。
見事に逆転勝利したジャガーズQB”トレバー・ローレンス”のスタッツは、パス28/47回288yd獲得、4TD、4INT。
ちなみに4TDは4本ともレシーバーが違います。TOPレシーブはTE”エバン・イングラム”の93yd獲得1TDでした。
ランではRB”トラビス・エティエンヌ”が109yd獲得。ジェッツ戦でも見ましたが、このRBの加速力は凄まじいです。
敗れたチャージャーズQB”ジャスティン・ハーバート”のスタッツは、パス25/43回273yd獲得、1TD。
あとFG1本でも決まっていれば逃げきれたのに、後半は3得点のみの大失速。
天国から地獄とはこのことでしょう。
この試合を糧に来シーズンもプレーオフに帰ってきてほしいところです。
ローレンスは5ターンオーバーでプレーオフの洗礼を受けたと思いましたが、後半戦になると見違えるようなプレーをしましたね。逆にチャージャーズは追加点が思うように取れなかった事が最後に響いてしまいましたね!(◎_◎;)
この試合も予想と逆転しました。笑
試合を見て感じたのは、ペダーソンHCの有能さ。
彼にはやはり、QBに勇気を与える卓越したコーチングがある。と感じられました。
普通はあれだけINTされると、メタメタになるものですが、組織としてレジリエンスが凄かった。
QBに恐れずパスを投げられるメンタルケアと、おそらくプレーコールの修正能力によって勝てるビジョンをみんなに見せた。
なにより、これまでのシーズンで必ず勝つ道をコーチ陣が提示してくれるという信頼があった。
そんなコーチングの妙によって、組織全体の強さが底上げされてるようなパワーを感じさせられました。
ローレンスにとっては、人生を変えるというか、選手人生を左右する出会いだと思います。
去年の彼だと二つ目か三つ目のINTあたりから、安全なパスに終始していたはず。
もしかしたら、ザックさんもペダーソンコーチと出会えば違っていたのかも、ペダーソン氏はそれくらいQBを光らせる第一人者なのではと。(サラーコーチもディフェンス構築が素晴らしいので、どちらが上という議論ではないですが)
こんなことを感じさせられる、ストーリーに富んだ素晴らしい試合で、感動しました。
こういうミラクルな試合の後、特にディビジョナルラウンドではミラクル起こした側のチームは力尽きやすいですが、ジャガーズの善戦を応援したくなりました。
なお、チャージャーズのプレーコールがまずかったかは、その視点で見てないからわかりません。
一つだけ感想があるとしたら、アサンテサミュエルの息子さんがすでにNFL選手になってることの時の流れの早さに驚き。
プレーも似てて二重に驚愕。
しかし、親父さんこないだまでリーグにいたやんと。笑笑
まあ、バッカニアーズのウィンフィールドJr.も同じ感想でしたけどね。
ローレンスは3INTの後にチームを鼓舞していたとのこと
自らチームを追い詰めてしまったにも関わらず折れずに勝利のために戦い逆転勝利を決める精神性はスリザリンではなくグリフィンドールというべき熱さがありますね
1度のターンオーバーを勝利に直結させたナイナーズと、5度テイクオーバーしても勝ちに繋げられなかったチャージャーズ。
ボサが無双したナイナーズと、ボサがやらかしたチャージャーズ。
同日に行われた試合がここまで対照的になるのも珍しいですね。
次はローレンス対マホームズか…どんな展開になっても面白くなりそうで楽しみです。