白い嵐
今日の対戦相手は、今シーズン好調のベンガルズ!
それに引き換え我らがジェッツは先週、鬼畜米兵ペイトリオッツに50点以上とられた上にQB”ザック・ウィルソン”を破壊され、今シーズン最悪の状態です。
ウィルソンが2~4週間の欠場となり、急きょQB”ジョー・フラッコ”と契約。
そして、この試合の先発に再びNo5のジャージに袖を通したフラッコが舞い降りた・・・と思いきや「あれ!?フラッコじゃない!?」。
そう、ジェッツのNo5はフラッコではなく、先週 途中出場したバックアップQB”マイク・ホワイト”のナンバーです。
しかもホワイト君、なんと今日がNFL初先発なのです!!
「うん、公開処刑でシーズンエンドだな」
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スコア&ダイジェスト
ハイライト&データ[GAME CENTER(NFL.com)]
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1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
TOTAL |
ベンガルズ |
0 |
17 |
7 |
7 |
31 |
ジェッツ |
7 |
7 |
3 |
17 |
34 |
オフェンス
ジェッツはQB”ザック・ウィルソン”に加えエースWR”コーリー・デービス”も欠場する最悪の状況。
QB”ジョー・フラッコ”は準備が間に合わないためかインアクティブで、バックアップQB”マイク・ホワイト”がNFL歴4年目にして初先発。
そのホワイト君が驚愕のパフォーマンスを見せて、
なんと予想外すぎるジェッツ勝利です!
( ゚∀゚)o彡゜
このホワイトとは一体何者なのか?
経歴はプレビュー記事で紹介したとおり、2018年ドラフトにてカウボーイズが5巡で獲得するも速攻で解雇されて、2019年にはジェッツのプラクティススクワッドに入り。その後は解雇と契約を頻繁に繰り返して今に至ります。
プレシーズンも目立った活躍が無かったのに、ジェッツは彼を”ザック・ウィルソン”のバックアップQBに残す奇妙な人事を行いました。
バックアップQBが先発ということで、最初のオフェンスはランから入って実戦慣れをさせるかと思いきや、予想外のパス連射。
これがズバズバ決まり、パス10回連続成功するハイパーオフェンスを見せます。
先週ペイトリオッツ戦でも2Q途中から出てきてパスを簡単に決めていましたが、私はペイトリオッツが”ザック・ウィルソン”破壊に成功した上に点差がついたので、よく分からないホワイト相手にはD#を引いて時間を使わせる策に出ていたと思い込んでいました。
実はそうではなく、ホワイトがベストタイミングでパスを決めるのでペイトリオッツD#がついてこれなかった事に今更気づきました。
ホワイトは、左のターゲットをチラっと見てダメだと思えば、即座に中央の3人のD#に囲まれているレシーバーにミドルをズバッと通せるコントロールの良さと度胸を持ち合わせており、リードパスやサイドライン際へのコントロールも申し分なし。
奥がダメならスイングパスや近くのRBへ通して、ランアフターキャッチでロングゲインします。
極めつけは先週、ペイトリオッツにやられたラテラルパスからWRがロングパスのトリックプレーを敢行。これは決まらずもパス・インターフェアランスの反則をもらってロングゲインし、ファーストドライブでTDを演出します。
全体的にロングパスの精度が悪いのですが、それ以外のパスは完璧に近い内容でした。
左右にターゲットを散らしつつ、ここぞでミドルを通す。スクリーンも効果的に決めてパスラッシュの的を散らし、スペシャルプレー含めてまるでペイトリオッツのオフェンスをパクったしたような感じで、プレーコールもD#の裏をかいてハマり、ベンガルズを混乱させます。
これは簡単に出来る事ではありません。多様なプレーコール内でターゲットの位置を完全に把握、かつ、相手のディフェンスも読めてないと難しいと思います。
ホワイト君はジェッツのプレーブックのみならず、ベンガルズD#も相当勉強したのでしょう。
・・・とはいえ、いくら勉強しても一瞬の判断力や積み重ねた経験則が必須であります。これまで一切、表に出なかったQBがこんな芸当を見せた事が最大の謎です。
まるでトム・ブレイディの霊が乗り移ったように見えました。
(本人、死んでないって)
ちなみに決勝点は、2ポイントコンバージョンの”マイク・ホワイト”のレシーブでした。
THE CROWD IS CHANTING MIKE WHITE#CINvsNYJ on CBS pic.twitter.com/dXlvjYa5HC
— New York Jets (@nyjets) October 31, 2021
→うん、ブレイディにこれはできない。霊の力ではありませんね。
(だから、死んでないって (;´Д`)ノ)
QB”マイク・ホワイト”のスタッツは、パス405yd、3TD、2INT。レーティングは117.9。
試合序盤に発生した2INTは2回ともホワイトのミスではなくレシーバーがチップしたボールを奪われたもので、ホワイトに全く責任はありません。
この2INTが無ければ、もっと楽に勝てたでしょう。
それより注目がNFL先発デビュー戦にして400yd越えという快挙。これは”キャム・ニュートン”の422ydに続いて史上二人目です。
このホワイトの活躍にはOLの力も不可欠でした。
ホワイトが背後からタックルされ、途中QB”ジョシュ・ジョンソン”に交代する不安な一幕がありつつも、被2サックで先週とは見違える堅牢ぶりを見せます。
2020年ドラ1OL”メカイ・ベクトン”が欠場中の間に、2021年のドラ1OL”アライジャ・ベラタッカー”が評価を上げています。
この試合、活躍が目覚ましかったのがRB陣。ドラ4RB”マイケル・カーター”。ラン77ydとレシーブ95ydは両方ともチームトップです。
RB”タイ・ジョンソン”もラン・アフター・キャッチ”から変態的なサイドラインギリギリのランでTDを奪う活躍を見せ、これまで沈黙だったRB陣が勝利に大きく貢献した事もジェッツの今後に大きく影響するでしょう。
レシーバー陣もいつもよりパフォーマンスが3割増し。難しいパスをガンガン取ります。
Count it, @HNYNUT_BERRIOS!!#CINvsNYJ on CBS pic.twitter.com/PCDZj4YMnX
— New York Jets (@nyjets) October 31, 2021
ジェッツがファーストダウン更新したらほぼ勝利となる3rdダウンにて、アンネセサリーラフネスの反則をもらったラッキーなシーンが物議を呼びましたが、たまにはジェッツが不可解な判定の恩恵を受けても良いでしょう。
それにしても、ほぼ敵陣でプレーをするジェッツというのは見慣れないものですね。
ハロウィンイベントで酒飲んで、その明け方に見た試合なので、これは夢かと思いました。
わざわざフラッコを呼び戻したのですが、来週のコルツ戦もホワイト君に任せるしかないでしょう。
ディフェンス
先週はペイトリオッツに54点取られて大崩壊したD#。今週もスタートで4-2-5という、大崩壊と同じフォーメーションを取るも今回は違います。
LBに先週は欠場していた”C.J・モズリー”が帰ってきました。
モズリーが1人加わるだけで、先週と同じD#とは思えません。モズリーが中央でにらみを利かせ、ショートヤードだろうが猛獣の狩りのごとく食らいついてファーストダウンを阻止します。
まるでD#の真ん中に巨大な虎がいるかのようです。(相手ベンガルズだけど)
かつ、セットしたらハンドシグナルで左右のDBに合図しつつ、自らもディスガイズで上がったり下がったりしてぬかりなし。
モズリーが中央でランを止めてくれるからこそ、DBの守備範囲が減ってパスD#に集中できたのでしょう。
そして、モズリーに感化されたようなD#全体の粘りが半端なかったです。「もうTD取られるだろう」というシーンでTDを阻止しまくりギャンブルすら止めて、O#のインターセプトのミスを帳消しにしました。
約2年間欠場中のモズリーをディスってきましたが、モズリーは1人でD#全体を変える本物の守備の要です。すんませんでした。
もう1つの勝因が先週レイブンズ戦にて200yd以上もレシーブしたドラ1WR”ジャマー・チェイス”をレシーブ32ydに抑えた事でしょう。
若手ばかりのDB陣がなぜ、今シーズン最強とも言えるホットラインを封じれたのか理由は良く分かりません。
チェイスの前にセットするのがCB”ブライス・ホール”の時もあれば、S”マーカス・メイ”がセットする時もあり。かつ、スナップされたらカバーが交代したり、何やら複雑な事をしかけてD#を読ませない工夫をしていますが、それでもここまでチェイスを抑えた秘訣は謎です。
DL陣も奮闘。ランを41ydに抑え、3サックを記録。
極めつけは、5点差を追う第4Q残り4:32のベンガルズO#。点を取られたら敗北するドライブにて、DT”シャック・ローソン”のディフレクトからの初インターセプトがさく裂します。
JETS INTERCEPTION@NFL | #TakeFlight pic.twitter.com/oavFuOo5hB
— FanSided (@FanSided) October 31, 2021
この後、QB”マイク・ホワイト”のTDパスで逆転するわけです。
ちなみに、これがジェッツ全体での今シーズン初のインターセプトになります。おめ。
スペシャルチーム
K”マット・アメンドーラ”が54ydのFGを問題にならないくらい大きく外します。
最近、50dy以上のFGの精度が悪いです。これは改善していかねばなりません。
総評
プレビュー記事で「負ける」と書いたのに勝ちました。
私の予想が悪いわけでなく、アナリストも全員ジェッツの敗北を予想していたので、この結果は誰も予想しようがなかったわけです。
QB”マイク・ホワイト”が本日のようなパフォーマンスを維持してくれるならば、まだプレーオフ出場の可能性はあります。
その一方で問題になるのがQB”ザック・ウィルソン”の扱い。ウィルソンは2~4週間の欠場予定であり、今シーズン中に復帰します。
その時に先発をウィルソンに戻すのか?それともドラ1であるウィルソンをバックアップに降格させるのか?
ホワイトの活躍にはこのようなジレンマが発生するわけです。
まぁ、そんな悩みは来週勝利してから考えましょう。1試合良かったQBがずっと良いとは限りませんし、いずれ対策もされます。
しかしながら、もはや終わったと思っていた今シーズンでしたが、来週の試合が非常に楽しみになりました。
DLがスクリメージを破壊し続けたことでバローが投げ急がされ、パス攻撃が機能しなかったのでしょうね。自陣でのINTが無ければ、ワンサイドゲームになっていたと思います。ホワイトも素晴らしかったです!
ありがとうJETS!
あとモズリー返して。。。
BALファンさん>
DLの圧力も効いていましたが、バローが投げあぐねるシーンも多く、インパクトありました。
モズリーは、すんごいので返しませぬ。オプトアウトで自動的に1年契約延長され、当分はジェッツのものとなります。
ホワイトを残したのは何か光るものを感じたのかもしれませんね。
T.Takahashiさん>
そうなんですよ。開幕当時、海外のファンの間でも「なんでベテランQBを残さず、こんなやつを残すねん!」という批判がありましたが、ここで謎が解かれました。
しかし、ドラフト下位で獲られた挙句に1年で捨てられた彼は、短期間の間にいったい何をしたのでしょう。
サイボーグ手術を施したようにしか思えません。
この一勝はデカいですね。見事な逆転勝利でしたね。また次に繋がる試合になりましたね
ふて猫さん>
王手をかけられる寸前のところを今シーズン初のインターセプトで救われ、運も味方しました。
今、気づいたのですが次の試合は中3日のサーズデイナイト!
この勢いでコルツも撃破したいところです。
ホワイトまさかの覚醒は驚きましたね
正直言ってなんで残したか分からなかったので
まさかこんな隠し玉がジェッツにあったとは……とはいえホワイトをこのまま一番手にするとそのうちゴーストを見るようになりそうなのがジェッツ
これでずっと先発か2番手として戦い続けられるのならばもしかしたらジェッツ暗黒期脱出という奇跡が起こせるかもしれません
こ、これは・・・「ジェッツ狂の宴・最終回」の予告編となるのか?
チームが盛り上がってるだろうところで次戦は私のひいきチームとの対戦ですね。ひとつお手柔らかに。
davoutさん>
ここから破竹の連勝で、まさかのSB制覇。そんなヨコシマな事を考えた時点で勝てません。
あくまで無欲に徹します。
それにしても中3日のコルツ戦、これがホワイトにとって吉と出るか凶と出るか、読めない部分が非常に多い試合になりますね。
ね、ローソン、使えたでしょ(笑)