戦場で死より怖いもの、それは降格だ

先発QBを”マイク・ホワイト”に変更し、負け越してはいるものの攻撃力は確実にUPしたジェッツ。

その間、元ドラフト全体2位のQB”ザック・ウィルソン”をインアクティブにしていましたが、この度はアクティブに戻しました。

しかし、デプスの位置は2番手のQB、つまりホワイトのバックアップに降格したのです!

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2021年ドラフト全体2位”ザック・ウィルソン”(Zach Wilson)、2年目にしてバックアップに降格

QB”ザック・ウィルソン”はプレシーズンで負傷し、開幕から最初の3試合を欠場しました。

その間の先発QBは”ジョー・フラッコ”でした。

そしてWeek04から復帰して7試合に先発し5勝2敗と勝ち越していますが、パフォーマンスは不安定なものでした。

 

そしてターニングポイントなったのは、Week11のペイトリオッツ戦。

この試合のウィルソンのパス獲得ヤードはわずか77ydで10-3というロースコアで敗北しました。

これを重く見たHC”ロバート・サラー”は次のベアーズ戦はウィルソンをインアクティブに登録し、QB”マイク・ホワイト”を先発に据えたのです。

 

ホワイトはベアーズ戦で素晴らしいパフォーマンスを見せて勝利するも、次のバイキングス戦とビルズ戦は1ポゼッション差の惜敗。

つまりホワイトが先発した試合は1勝2敗と負け越しているのですが、そのパス精度はウィルソンより格段上であり、オフェンス力はUPしました。

 

しかしながらホワイトはビルズ戦で2度もヒットによりフィールドから下がり、その代わりに出たのがウィルソンではなく、フラッコ。

ウィルソンは健康であるにも関わらず、ホワイトが先発に指定されて以降インアクティブに登録され試合に出れない状態だったのです。

そのフラッコが短い出番にも関わらず、やる気の無さ全開でファンブルロストをやらかしオフェンスの機会を失うどころか失点に繋がりました。

 

 

なぜウィルソンはインアクティブのままだったのか?

それに関する考察は試合のレポートでも書かせてもらっています。

mike white jets
ホワイトは負けていない 首位を獲るならば負けられないビルズ戦(2)。QB”マイク・ホワイト”は昨シーズンのリベンジに挑みます。 しかし12月のバッファローにおいて、敵は対戦相手

 

かねてからNFLでは、ドラフト1巡で獲得したQBがどれだけ悪かろうがなかなか降ろさない風習(?)があります。

理由はさまざまありますが簡単に降ろしてしまうと、HCとGMに見る目が無かったと認めてしまうのも1つです。

つまりメンツのためですね。

 

しかし、今はジェッツが12年ぶりのプレーオフにいけるかもしれない背に腹を変えられない状況であるため、昨シーズンも活躍したホワイトに代えたのですが、この時点でウィルソンをバックアップにするとウィルソンやフロント人のメンツ丸つぶれの上にウィルソンとの信頼関係にも影響します。

 

ということで、ウィルソンをインアクティブにして序列的に1stQBという立ち位置を守ったのですが、そのリスクがホワイトが負傷して一時的に下がったビルズ戦なのです。

 

もしウィルソンがアクティブであれば、やる気のないフラッコでなく逃げ上手のウィルソンを出してターンオーバーせず、ホワイトが戻るまでの急場をしのげたのかも知れません。

つまり、メンツやウィルソンへの気遣いが敗北を招いたといっても過言でないでしょう。

 

そして、HC”ロバート・サラー”がJETS狂の宴の記事を見て「オー!!ソノトオリダヨ!ジェッツキョー!ワタシガマチガッテイタヨ!!」と言ったかはどうかは知りませんが、メンツよりも勝利を掴むための布陣として、ウィルソンをアクティブ登録してホワイトのバックアップに降格させたと思われます。

 

ホワイトの現在の状況は、ビルズ戦で肋骨を痛めたものの重症では無く、医師からの出場許可を待っているところです。

 

ザック・ウィルソンにはかなり期待していましたが、現時点でホワイトに期待せざる得ない事はたしかです。

メンタル的な問題を抱えるウィルソンにとって、降格が彼にとって良い方向に向かう事を祈るのみです。