総評

今回は 『あらすじ』みたいにならないように、スッパリと総評。

ペイトリオッツはレギュラーシーズンの最後は1回戦免除をゲットするもジェッツとドルフィンズに2連敗し、不安な初戦プレーオフだったが、やはりレギュラーシーズンとプレーオフは別ものだということを知る事となりました。

さすがにプレーオフの常連はその場での振舞いを熟知しており、さらにチェスでいうならば、キングのQB”トム・ブレイディ”にとってクィーンの駒であるWR”ジュリア・エデルマン”が復帰したからのだから、 そこにグロンコウスキー、アメンドーラを加えた手駒がフルセットになったブレイディのチェスを止めるのは至難の技でしょう。

 

RB”スティーブ・ジャクソン”のランはたった6回16ydで、これがチームのラントップ記録。とにかく序盤からパス、パス、パスのパスばっかり。3rdDownにエデルマンへ来ると分かっていてもセパレートした瞬間に投げ込まれたら、阻止をできない。

最初のシリーズから堅守チーフスのD#を手玉に取りTDを奪い先制。ブレイディの鈍足スクランブル&必殺のスニークでもTDを奪い、第3Qまで毎QでTDを決める安定したO#を展開しました。

意外なのが、ケガ人続出のOLが強力チーフスD#からブレイディを守りきり、ブレイディは被サック0。チーフスD#に全くビッグプレーはありませんでした。

それに呼応してパッツのD#も、チーフスO#にゲインは許すもTDは許さない堅守で応えて、前半は2本のFGに抑える粘りを見せます。チーフスWR”ジェイソン・アバント”にギャンブルなど肝心なところで許し、3rdDown成功率60%という止めるべきに止めれてない数値ながら、よく抑えたと思います。

 

終盤に注目されたのがチーフスのタイムアウトの使い方。

2ポゼッション差を追う立場ながら、タイムアウトを3つ残したままワンポゼッション差にしたかったとしても、時間を惜しみなく使う。残り3分以上残してTDを取れば、オンサイドをしなくても済むと思うのですが、ハドル組んだり、ランで時計まわしたり、ぜいたくに時間を使います。

TDを取って1ポゼッション差にした時には残り1:18でタイムアウト3つ残す。これ、おかしいでしょ。。

当然、オンサイドは失敗。返しのパッツO#はグロンコウスキーがパスを弾くものの、エデルマンがキャッチして1stDownを更新してトドメを指すという、出来すぎたオチでチーフスを撃破しました。

 

これを見て思い出すのが 2013シーズンプレーオフの チーフスvsコルツ
後半開始直後にチーフスが28点もリードしているのに、ランしたりプレークロックぎりぎりまでプレーしないなど時間を使うような素振りは全くみせず普通にプレーを続ける。その間にラックが2分でTDを決めるハイペースO#でガンガン点差を縮め、チーフスはこの大量リードをひっくり返され逆転負けすることがありました。

この時にHC”アンディ・リード”の時間の使い方にアホかと思いましたが、今回も何を考えてるのか分かりませんでした。

あとチーフスの敗因としては、第3Qの”ケレン・デービス”のファンブルロストが痛かったですね。ここが勝負の分かれ目でした。

 

点差よりも内容で王者の強さを見せたペイトリオッツが11連勝のチーフスを仕留めて、5年連続のチャンピオンシップ出場。
そういえばジェッツも2009年シーズンのディヴィジョナルプレーオフで11連勝中のAFC西のチャージャーズを倒してチャンピオンシップに行った過去がある不思議な偶然となりました。

 

ペイトリオッツはケガ人続出でSB2連覇の可能性は低いと見られていたものの、この試合でかなり希望を見出したのは明白。

しかしながら、ランが無いというのは確実にウィークポイントとなるので、今後の対戦相手のブレイディ対策が機能すれば苦しい戦いとなるでしょう。

 

2015_playoff_patoriots2-rs:ブレイディのスタッツは28/42回302yd獲得、2TDパス、1TDランという記録。

ほぼパスだけで時間をかけつつも、チャンスには一気に通す横綱相撲でDBに定評があるチーフスを圧倒。

エデルマンが加わると、やはり違います。