総評
この試合、驚きばかりの非常に大味な内容となりました。
パッカーズは早々にWR”ランドール・コッブ”が負傷しOUTするアクシデントが発生。この穴を埋めたのが2年目のWR”ジェフ・ジェニス”で145yd獲得2TDと爆発しました。
先のレッドスキンズ戦で相手D#の交代の間にプレーを開始し、反則を起こしてフリープレーにしてしまう卑劣技をロジャースが第1Qから使うのですが、この技って 当然、O#全員がそれを察しなければならず、今回はイリーガル・シフトを取られてパーになり、それ以降は使う事はありませんでした。
カーディナルスは、CB”パトリック・ピーターソン”がエンドゾーン手前でINTし、そのまま100yd近いリターンTDを決めるビッグプレーが出るも、OLの「イリーガル・ユース・オブ・ハンズ」帳消しになったり、QB”カーソン・パーマー”がエンドゾーンでINTされるなど、ダメージが大きなガッカリがありながらも、終盤はリード。
ランがトータル40ydと死亡する中でカーディナルスが勝てたのは、WR”ラリー・フィッツジェラルド”のおかげでしょう。175yd獲得の1TDで勝利に大きく貢献しました。
2008シーズンにSBに到達するも、スティーラーズに敗北し、その後はクソQBばかり相手にしなければならないフラストレーションが溜まる期間が長いのですが、チームの好不調に関係なく、長期に渡り活躍し続けるWRは珍しいですね。カーディナルスの長期契約は正解でした。
この試合のビッグサプライズは何といっても第4Qのラストでしょう。パッカーズは7点ビハインドで敵陣41ydからのO#で残り時間はわずか5秒。
こうなると、もう今シーズンのライオンズ戦にて0秒から逆転勝利を収めたヘイルメイリーを投げると、誰もが予想するのですが、プレッシャーを受けながら投げたにも関わらず、これがエンドゾーンでジャンプ一番のWR”ジェフ・ジャニス”がレシーブし、同点となるまさかのオーバータイム突入となりました。
ロジャースがゾーンに入り、防御不能のO#を繰り出す必殺の『ロジャース無双』ですが、1シーズンの2度もタイムアップにヘイルメイリーを決めてしまうと、これは奇跡ではない。しかもD#も投げると分かってる状態ですよ。これこそ防御不能のロジャース無双の最終形態、『アルティミット・ロジャース無双』 なのではないでしょうか。
(毎回レシーブする方も偉いわ)
私のみならず、世界中の観戦者はおろか、審判団までも100%試合終了のつもりで、次に向けて動こうとしていた瞬間にコレですから、ちょっと気持ちの整理がつかなかったのでしょう。オーバータイムのコイントスにてコインが全く回転せず、パッカーズ陣営からツッコみが入り、コイントスやり直しという珍事が発生しました。
>おそらくスポーツ業界初と思われる、本田の無回転シュートを凌駕する 『無回転コイントス』の図。
コインが上に跳んでそのままドサッと落ちた時にはパッカーズ陣営からすんごいクレームの嵐で、審判も「ちょっと待って」とやり直す。
やり直しのコイントスにも勝利し、オーバータイムでレシーブ(先行)を取ったのがカーディナルス。
1プレー目でQB”カーソン・パーマー”がプレーが崩れて、OLにぶつかりながらも逃げながら苦し紛れに投げたと思われた先には、なんと誰もカバーしていないフィッツジェラルド。そこからD#を4~5人かわして一気に敵陣5ydまで独走します。
最後に決めたのもフィッツジェラルド。ショットガン体型から右へのランプレーかと思いきや、パーマーがボールを持ちっぱなし。短い距離ながらも右のスクリーンパスかと思いきや、パスラッシャーを1人パーマーに引きつけてから、パーマーの左にセットしていたフィッツジェラルドにショベルパスでボールを渡し、残り全員ブロックで開いた真ん中の穴を突っ切るという、見事な必殺のプレーで勝負を決めました。
プレーオフともなると、どのチームもここぞで使う必殺のカードを持ってますな。
毎回プレーオフには出場するものの、SB出場は1度だけのロジャースは今回もSBも舞台に到達せず。
一方、パーマーは長いキャリアの中でやっとのことでプレーオフ初勝利で、これは嬉しいでしょうね。このまま念願のカーディナルス初のSB制覇をかなえて欲しいものです。
:パーマーのスタッツは、パス25/41回、349yd獲得、3TD,2INT。エンドゾーン内でINTされたシーンは痛すぎましたね。ランがわずか40ydと支援が無く、苦戦しました。
一方、ロジャースのスタッツは、パス24/44、261yd獲得、2TD、1INT。
エンドゾーン手前でINTされリターンTDを喰らいますが、カーディナルスの反則により帳消しとなり、九死に一生を得るシーンもありました。
ロジャースの方がレイシーのラン89yd獲得に助けられていましたが、前試合は好調だったスタークスがわずか23ydに抑えられたのも敗因でしょう。
おまけ:ロジャースのヘイルメイリー2回を比較した動画
1シーズンに2回のヘイル・メアリーってなかなか見ないですね。
運頼みのパスには違いないけど、あの距離を正確に投げれるロジャースはやっぱり凄いな。
我パッカーズは残念ながらシーズン終了ですが、
パーマー&フィッツジェラルドのベテランがスーパーボウルで陽が当たることを期待します。
sinzさん>
いつも思うのですが、NFLのQBの肩の力ってバケモノですね。人間ではないです。
パッカーズは敗れてしまいましたが、最後までもつれた熱戦で、ファンも後悔はないのではないでしょうか。
しっかし、ロジャースはSB制覇どころかSBすらなかなか行けない事に、呪い的なものを感じます。
(ナンデモ呪い)
第4Q終了間際から絶叫が止まらない展開ばかりでした。2度のコイントスに勝てたのも、ほんと運が良かったです。
OT1stプレーでTDが決まっていたら、かのティーボウがプレーオフで決めたさよならTDパスに並ぶ名シーンの誕生だったんですが、あと5yd足りませんでしたね。
余談ですがロジャースの恋人のオリバーマンは「1シーズンに2つのヘイルメリー。とても誇らしいわ」とツイートしてました。ごめんよ、恋人の夢舞台を奪っちまって。
心苦しい限りですが、勝つか負けるか生きるか死ぬかのNFLゆえ致し方なし。
MKTさん>
ヘイルメイリー決められたときは、負けフラグかと思ったら、いきなりフィッツジェラルドのビッグプレーに驚きました。
あのDBを次々をかわしながらフィールドを駆け上がる姿こそ、NFLの醍醐味ですよね。
思えば、なんとなく見たNFL中継で、元ジェッツのラヴァニアス・コールズが、今回のフィッツのようにラン・アフター・キャッチでD#を何人もかわして激走する姿を見たのが、NFLに引きつけられた最初だった気がします。
今回のフィッツジェラルドの姿を見て、ファンが増えてくれたら幸いですね。
ティーボウが一撃でオーバータイムを終わらせたのは、ティーボウだからこそ衝撃でしたね。あの試合、パスの下手なティーボウがなぜかロングをガンガン決めて予想外のパフォーマンスにスティーラーズが混乱してましたし。まさに神がかってました。
(次の試合でパッツにボコられましたが)
恋人に期待されつつも、ヘイルメイリーを決めて負けた傷心のロジャースは、その夜にもシーズン3本目の夜のヘイルメイリーを決めてるでしょう。
(?_?)
はじめまして。かつてハーボウが頑張ってた頃からのコルツ好きですが、今プレーオフではカーディナルスを応援してます。というわけで私もロケットに便乗させてください。
応援したくなる一番の理由はやはりフィッツジェラルドですね。JETS狂さんも書かれておられますが、長く続いた不遇の時代にもめげずに水準以上のプレイを継続している誠実さが素晴らしい。今季もパスキャッチはもちろん、度々好ブロックしてるところが映っていて、そうしたベテランの手を抜かないプロ意識はチーム全体にいい影響をもたらしていると思うのです。OTで勝負を決めたプレイでも、フリーになったフィッツも、それを見つけたパーマーもエライと思いましたが、逆サイドに走っていたフェルズが巨体をゆすってブロックに駆けつけていたのが一番印象的でした。
高い意識が浸透している今季のカーディナルスにハッピーエンドが訪れることを祈っています(フィッツの一番近くにいたJo.ブラウンの動きが緩慢なように見えるのはきっと気のせいですね!)。
davoutさん>
はじめまして、コメントありがとうございます。
本当にカルビン・ジョンソンやデズ・ブライアントなど長期契約のWRは多くあれど、フィッツジェラルドほど戦績に残らぬぐらいカーディナルスに尽くしたWRはいないと思います。チームも彼を信じて手放さず耐えた事が、カーディナルスに好感がもてる理由です。
パーマーにしたらベンガルズではルートを走らないオチョシンコに悩み、レイダースでもダメだったやっとめぐって来たホットラインでしょう。
スーパーボウル50という節目にカーディナルスに素晴らしいエンディングがある事を祈っています。
しかし、、次はパンサーズ。。。これはキツイ。。