さいとうたかを先生 のご冥福をお祈りいたします。

2021年9月29日に漫画ゴルゴ13の作者である  さいとう・たかを先生(84)がすい蔵ガンで亡くなられたという訃報がありました。

小学生の時からゴルゴ13を読んでいる私にとって、ショッキングなニュースであります。

思えば口頭で「お」でなく「を」の文字を使う事を説明するときに、『「さいとう・たかを」の「を」だよ』という例えを何回使った事か分かりません。
(そして誰にも伝わらない)

 

しかしながら、現在まで202巻まで発売されているゴルゴ13が作者の死去に終了する事はありません。

さいとう・たかを先生が指揮する「さいとう・たかを プロダクション」は業界初の完全分業制により、かねてから先生自身が自分がいなくなっても作品を続けれる体制を敷いていたのです。

ゴルゴ13 続く

 

ここで「なんだ本人書いてないじゃん」と思うのは大きな間違いです。

たしかに「目玉しか書いてない」という 本宮ひろし の逸話のあおりを喰らったような都市伝説がありました。

 

しかし以前、NHKで放送されていた「漫勉」という漫画家の執筆作業をひたすら映す番組にて、さいとう・たかを先生の仕事ぶりが明らかになるや世間は騒然。

この番組の放送時点で80歳手前でしたが、自身の手でゴルゴ13をバリバリ書いていたのです。しかも、鬼平犯科帳との2本同時連載をこなすタフぶり。

 

しかもプロ精神が凄い。「ゴルゴ13は書きたくないが、読者に求められているので書いており、作品は自分のためでなく読者のためにある」という金言を残しております。

見た目は怖そうですが、ガチの聖人です。初めて漫画を映画のように見せる劇画というジャンルを開発したのも”さいとう・たかを”先生。

ついで、「仮面ライダー」の石ノ森章太郎より先に「超人バロム1」という、変身して怪人と戦う形式の漫画を築いたのも”さいとう・たかを”先生なのです。

さいとう・たかを先生は、小学生の私に男のロマンとエロ漫画を同時に教えてくれた人生のパイセンでした。安らかにお眠りください。

 

ということで、ここから本題です。

このブログの初期にゴルゴ13でアメフトを取り上げた回の記事を投稿しておりまして、今回は”さいとう・たかを”先生の追悼ということで、その記事を復刻版として再掲いたします。

タイトルは「TOUCH DOWN(タッチダウン)」という回で単行本の40巻、文庫版は34巻「チャイナタウン」の中に掲載されております。

当時の記事は深夜にやっていたアニメ版を見た感想です。

それではその気になる内容と、ブログ開始当時の私の粗さをご堪能ください。
(今も記事を書いたら見直しせずに速攻でUPしちゃうぐらい粗いですが)

以下、2009年6月28日に投稿した内容

ゴルゴ13が好きで昔から旅行中や古本屋行ったときなど事あるごとに買って、バラで結構たくさん持ってますが、アニメ版をたまたま見ていてアメフト選手を狙撃する回があった事を知りませんでした。タイトルもそのまんま「TOUCH DOWN(タッチダウン)」

 

その内容はアメフトのスター選手、“ライオネル・ブルー”がタッチダウンの瞬間に額をに狙撃される事件が発生する。

 

警察ではスタジアムをあらゆく角度から撮影しているハイビジョン映像を元にコンピューターで分析し、狙撃ポイントを割り出してゴルゴの仕事である証拠を掴もうするが、それに反発した老刑事は昔ながらの捜査で証拠を掴もうと聞き込みに走る。

 

一応警察は、ゴルゴを確保するために検問でコレラ菌患者と一緒にいたという理由でゴルゴを病院に釘付けにするが、病院に拘束されているはずのゴルゴはいつの間にか抜け出して、分析していたハイテク機器まるごと狙撃で破壊して証拠を隠滅するという話。

 

ゴルゴが”ブルー”を狙撃した理由は同チームのブルーに嫉妬した控えQB”トム”とフットボール賭博のブローカーが結託してゴルゴに依頼したから。その容疑者2人ともゴタゴタの中で老刑事が大胆にも射殺してしまう(笑)。

何にせよゴルゴがわざわざ一番狙撃が難しいプレイ中、しかもスクランブルでエンドゾーンに飛び込むタッチダウンの瞬間に射殺する意味が分からない。

そしてゴルゴがわざわざ薬きょうを残したのも謎。全体的にスッキリしない内容で「さいとうたかを」はあんまりアメフトに興味無い事が分かる回でした。

個人的に面白かったのが嫉妬した控えQBの”トム”が、それとなく“ケレン・クレメンス”に似てた事。
ここでも言わせてもらいます。

哀れ!クレメンス(T0T)!!

(※「哀れ!クレメンス!」とは当時よく使っていたフレーズで、ブログの開始時期にジェッツにいた名物バックアップQBが不幸なあまりに生まれました。)