復活!グラウンド・アンド・パウンド!?

1勝3敗の負け越しでシーズン第2Qに突入したジェッツ。

次の相手はAFCきっての守備力を誇るブロンコスという、相性の悪い相手です。

しかし、ここで勝たねば4連敗で非常に厳しいシーズンを強いられる事になります。

サム・ダーノルドの明日はどっちだ!?

[SPONSORED LINK]

スコア&ダイジェスト

ハイライト:Youtube

GAME CENTER(NFL.com)

 

1Q

2Q

3Q

4Q

TOTAL

ブロンコス

7

3

0

6

16

ジェッツ

0

21

3

10

34

オフェンス

RB#29″ビラル・パウェル”のファンブルロストからTDを取られ、さらにFGをミスる最悪のスタートを切りますが、私が念を送ってブラウンズからスカウントしたRB#20″アイゼイア・クロウェル”のランが大爆発。

3シリーズ目の1stプレーで77ydの1発TDランを決めてモメンタムを引き寄せます。

その後もガンガン走りまくって、なんとラン219ydを獲得。これはチーム最高記録とのこと。

RB#29″ビラル・パウェル”もファンブルロストの失態を取り返すべく ラン99ydを記録し、トータルでラン323ydとパスよりランが100yd以上も多い地上戦でブロンコスを圧倒しました。

とにかくスタートからランで攻める姿勢を出して、ダーノルドにパスをあまり投げさせない方針だったのは明らか。パスD#の強いブロンコス相手ならば当然の戦略でしょう。

あと、前試合のチーフス戦でRB”カリーム・ハント”が121ydも走っている事にも起因しているプランだったと思います。

ジェッツ的には中央のDL一人に対してOLがダブルチームでブロックして中央に穴をあける作戦。穴が開くとブロンコスのILBの反応が遅くて穴を直ぐに埋められず、RBが穴を抜けて1vs1に持ち込んだら、もはやジェッツRB陣の勝利。かわしてゲインするのみです。

サイドのランに回る時もやはりブロンコスのLBの反応が遅い。1テンポ遅れて止めに入るころにはロングゲインです。

パスラッシュの強さばかり気にしていたブロンコスの意外過ぎる弱点でした。

 

それ以前に前試合では走れなかったRB#20″アイゼイア・クロウェル”の柔軟なランが良かったです。

特に3rdDown-1ydのシーンで、DLにタックルされて止められたかと思いきや、そこから体をひねってDL”ドマタ・ピコ”を倒し1stDownを獲得するシーンは神すぎた。

以前にも書いたとおり、クロウェルのセカンドエフォートは止められたと思った瞬間に変態的なムーブで抜けます。

 

QB#14″サム・ダーノルド”はディフレクトされるシーンが多く、1回はそれがINTに繋がったものの、WR#11″ロビー・アンダーソン”へロングパスTDを決め、計3TDの大活躍。

WR#11″ロビー・アンダーソン”とのホットラインは、昨シーズンのQB”ジョシュ・マッカウン”がアンダーソンへのロングパスTDを量産していた時とまるで同じパターン。

今シーズンはフィジカルの弱さでファンブルロスト連発していたアンダーソンでしたが、ロングパスで彼が生きる事をマッカウンが示唆したかように、サイドラインでマッカウンが目立っていました。

 

そして第4Qに存在をすっかり忘れていたWR#16″テレル・プライアー”へのTDパスも見事。プライアーのレシーブは、片手でボールを止めてからレシーブしギリギリエンドゾーンに足を残すという「ワンハンドキャッチもどき」に彼のテクニックが凝縮されていました。

プレーコールにしても今回はTEへのスクリーンを入れたり、前試合よりは頭を使ってパスラッシュ対策を入れており、改善が見られます。

逆に期待のWR#81″クインシー・エヌンワ”は落球が目立ち0レシーブ。WR#10″ジャーメイン・カース”はTDレシーブに1歩及ばず(思いっきりジャージを引っ張られてインターフェア臭かったのですが)、1レシーブのみ。

4人のレシーバーそれぞれに個性があり、誰かが不調でもそれを別で補える強さがあります。

 

ダーノルドのスタッツは、パス10/22回、198yd獲得、3TD、1INT。

ディフレクトされまくり成功率が半分を切っていますが、ここぞで決める勝負強さで勝利に貢献しました。あと、3rdDown-1ydでスニークを成功させるところに、彼の気迫を感じます。

しかしながら、影のMVPは「弱い弱い」と言ってきたOLです。

今回はブロンコスOLのお株を奪うランブロックが見事に決まりました。

「1対1が弱けりゃ2対1」というDLにダブルチームで当たる戦法でランを出すことでブロンコスD#はパスラッシュがかけづらくなり、今日はわずか1被サック。

そう、OLとは個々の強さよりユニットの連携なのです。
( ・`Д・´)+キリッ

この調子で、次も頼んだぞ!

ディフェンス

ラン爆発の影にD#の力あり。大差で勝てたのもD#のおかげです。

ブロンコスにTDを取られたのは、ファンブルロストでレッドゾーン付近からのO#を与えた時と、ほぼ勝利が決まってからの時間つぶしの時のみ

終始QB#04″ケース・キーナム”に多少パスを通されても、最終的には止める事に成功しました。

序盤はブロンコス得意のランブロックでランを出されましたが、それが止まりだすと、もうジェッツのペースです。

 

DE#92″レオナード・ウィリアムス”が中央からOLを圧倒して2サックを記録し、D#で計4サック。

いつまにかタイタンズからやってきたILB#54″エイヴリー・ウィリアムソン”が7タックル2アシストでブロンコスのランストップに貢献。

CB#21″モーリス・クレイボーン”が2回のINT未遂とTDパスを飛びついて阻止するファインプレーを見せて活躍。DB#41″バスター・スクライン”が負傷し下がった時は不安になりましたが、全体的に素晴らしいD#でした。

 

昨シーズンはバイキングスでブレイクしたQB”ケース・キーナム”は、今試合では判断が遅くロングパスの精度が悪かったです。

パスが通るのもサイドライン際が多く、レシーブしても直ぐに外に出せるので、3rdDownロングになると手詰まりになります。

昨シーズンはほぼ1シーズンを通して活躍し、バイキングスをチャンピオンシップに導きましたが、今シーズンは安定性に欠いているようで、フランチャイズQBの器なのか疑問符がつきます。

バイキングスが彼をトレードに出した理由もなんとなく分かった気がしました。

 

ちなみに、前試合でTDパスを許した元ラムズのCB#22″トラメイン・ジョンソン”は、大腿四頭筋(quadriceps)を痛めて欠場。
もしかしたら彼がいなかったのも勝因だったかもしれません。悪いけど。

スペシャルチーム

WR#19″アンドレ・ロバーツ”の51ydビッグリターンがモメンタムを呼び込みました。STってO#でもD#でもない時間なので、ここが一番モメンタムを傾ける存在なのかもしれません。

K#02″ジェイソン・マイヤーズ” のFGミスは反省すべきところ。

P#04″ラック・エドワーズ”のパントは3回中2回を20yd内に落としますが、贅沢を言うならば1回のタッチバックが気になります。3回ともちゃんとフィールド内に落とせや。

ブロンコスのパンターが負傷のためルーキーを急遽投入しただけあって、そこも圧倒して欲しかったですね。
(パントした回数が全然違いますけど)

総評

名RB”カーティス・マーティン”が開祖であり、2年連続でチャンピオンシップに出た時はRB”トーマス・ジョーンズ”が再現した、ジェッツのジェット機らしからぬ お家芸「グラウンド・アンド・パウンド」が復活!

しかし、本来このスタイルは強いOLとパワーバックで重戦車のようにゴリ押す戦法であって、今回のように起用に穴をあけてスピードのあるRBでランを出すのとは別物です。

だとしても、ランとリターンが強い今日のジェッツを見て、「強いジェッツとは、やはり空中戦でなく地上戦なのか」と認識させられました。

 

なにわともあれジェッツは快勝し4連敗を阻止。ダーノルドのパス精度は本物なので、ランを主軸にしつつ、ランを止めに来たらロングでけん制すれば、安定したO#が期待できます。

ここからの快進撃に期待しましょう。ペイトリオッツとの試合はかなり先なので、それまでに勝負感があるダーノルドが成長していれば、ブレイディと互角に渡り合えると思っています。

今日のセレブレーション

ロビン・アンダーソン タッチダウンセレブレーション ジェッツ

久々に出たWR”ロビン・アンダーソン”の必殺、超ロングパスTD。

エンドゾーンに入った瞬間にボールを放り出したので、昔あったTD未遂事件の再来になるかとビビりましたが、無事にTD成立。

これまでファンブルロストしまくって敗因となっていたにも関わらず、余裕をぶっこく昼寝セレブレーションです。

フェスでの暴力事件も出場停止を免れたし、まぁ、このぐらいキモが座ってないと無いとロングパスを取れないでしょう。