バラエティに富んでます

前回のAFC編に続いて、NFCのプレーオフ出場チームの適当紹介です。

AFCのQBはドラフト1巡のエリートだけに対して、NFCのQBはジャイアンツ以外は2巡以下。

超レジェンド、中堅、苦労人、底辺とよりどりみどりで、面白い試合に期待できます。

それでは、

NFCの猛者どももデテクイヤ

※AFC編はこちら

本当はジェッツもいた予定でしたが・・ 早いもので、あっというまにレギュラーシーズンが終了。 これから1回負けたらシーズンエンドの過酷なプレーオフが始まります。 シーズン中

[SPONSORED LINK]

第1シード:フィアデルフィア・イーグルス

(1回戦免除)

もはやアンダードッグは昔話

イーグルスといえば、アンダードッグ(かませ犬)と呼ばれながらもスーパーボウルでブレイディ率いるペイトリオッツを倒した快挙は、強烈なインパクトを残した。

スーパーボウル2018 トム・ブレイディ ニック・フォールズ
Fly Eagles Fly スーパーボウル52は2連覇&優勝最多タイ記録を狙うペイトリオッツと、 初のスーパーボウル制覇を狙うイーグルスの対戦となりました。 イーグルスに関し

 

しかし、今シーズンは開幕から8連勝の異次元の強さを見せ、アンダードッグどころか第1シードの大本命で再びスーパーボウル制覇を目指す。

 

オフェンスはQB”ジェイレン・ハーツ”を中心とするオールラウンドアタック。

昨シーズンのハーツはパスが下手で、ほぼランオフェンスでプレーオフに進出したが、今シーズンはパスも向上してオフェンスに死角は無し。

 

ドラフト中にタイタンズからトレードで獲得したWR”A.J・ブラウン”が当たり、リーグ4位の1496ydレシーブを記録。

 

地上戦ではRB”マイルズ・サンダース”がリーグ5位のラン1269ydを獲得する快挙を見せる。

QB”ジェイレン・ハーツ”自身もラン760ydを獲得するほど走れるので、守る方にとってこれほど厄介なオフェンスは無い。

 

ディフェンスも強力でパスディフェンスはリーグ1位

CBにリーグ屈指のCB”ダリウス・スレイ”が控えている上に、S”チャンシー・ガードナー=ジョンソン”がインターセプト6回を記録。

インターセプト数のトータルは17回でリーグ4位という恐ろしさだ。

 

さらにサック数はOLB”ハーソン・レディック”の16回を筆頭に、DE”ブランドン・グラハム”、NT”ジャボン・ハーグレーブ”、DE”ジョシュ・スェット”らも10回を超えており、トータルすると2位を圧倒的に引き離す70回で、ぶっちぎり1位。

ここにDT”フレッチャー・コックス”DE”ロバート・クイン”らベテランも健在だから、たまったものでない。

「DLが強い」=「スーパーボウル制覇のフラグ」とも取れるでもあろう。

 

QB”ジェイレン・ハーツ”がシーズン終盤に肩を捻挫して一時離脱するも、最終戦に復帰してチームを勝利に導き、1回戦免除でプレーオフへの調整はしっかり取れるであろう。

 

これはやる前からスーパーボウル制覇は決まったも同然か!?

第2シード:サンフランシスコ・49ers

(1回戦はシーホークスと対戦)

QBは誰でもいいのかも

49ersは、シーズン中盤まで4勝4敗と勝率5割だったが、バイウィーク以降から破竹の10連勝で一気にNFC西の地区優勝をかっさらった。

 

だが、その道のりは波乱万丈。

開幕直後にQB”トレイ・ランス”が右足骨折によりシーズンエンド。トレード候補のQB”ジミー・ガロポロ”が前シーズン同様に先発QBとなったが、Week13のドルフィンズ戦にてガロポロが足首を負傷し降板。

 

ガロポロの後を引き継いだのが、2022年最後にドラフトされた いわゆる「Mr.イレレバント」QB”ブロック・パーディー”だったので、ファンは49ersのシーズンは終わったと思ったに違いない。

しかし、パーディー君は大方の予想を覆してガロポロから引き継いだドルフィンズ戦を勝利に導き、その後は先発となるや これまで負け無しという恐ろしい力を秘めていた。

 

プレーオフにガロポロが復帰する可能性があるものの、1回戦のシーホークス戦はパーディー君が先発することになっている。

 

オフェンスの特徴はラン中心。

頭角を現したRB”イライジャ・ミッチェル”に加えて、WR”ディーボ・サミュエル”が瞬足でかき回す。

それに加えてシーズン中頃にパンサーズから獲得したRB”クリスチャン・マキャフリー”の活躍がすさまじく、守りようが無い。

 

絶滅危惧種とされているポジションFBの”カイル・ユースチェック”の存在も忘れてはならない。

 

逆にパスは少なめなのだが、TDパスの数はリーグ上位。つまりTE”ジョージ・キトル”の存在によりレッドゾーンオフェンスが強い傾向がある。

総じて被サック数、インターセプト数、ターンオーバの少なさから安定したオフェンスを展開している。

 

 

しかし、本当のウリはリーグ1位のディフェンス。

パスディフェンスが弱く見えるのだが、インターセプト数は20回のリーグ1位でありターンオーバー発生数はリーグ2位と、止めるより弾き返すマホカンタなディフェンスが恐ろしい。

これにはジャーニーマンだったS”ターション・ギプソン”の覚醒が大きい。

 

さらにサック数で個人ダントツ1位のDE”ニック・ボサ”の存在も大きく、ランディフェンスがかなり硬いため、パスに誘いやすい傾向からインターセプト工場が完成したのだろう。

 

もしかしたら、ルーキーQBかつMr.イレレバントがスーパーボウルを制覇するという、あり得ない記録が誕生するシーズンになるかもしれない。

第3シード:ミネソタ・バイキングス

(1回戦はジャイアンツと対戦)

オコネルとカズンズの挑戦

パッカーズの支配体制を振り切ってNFC北で地区優勝したのは、新HC”ケビン・オコネル”率いるバイキングス。

オコネルはかつて、”トム・ブレイディ”のバックアップとしてペイトリオッツにドラフトされた選手であったが、トレードであちこちタライ回しされた挙句にロクに試合に出ることもなく、早期に引退する不幸な選手時代を送った。

しかし、彼の才能は指導の方にあったようで、ブレイディがまだ現役なのにコーチ経験を積みまくって、バイキングのHCにまで上り詰めたのだ。

 

オフェンスの特徴は、何といってもQB”カーク・カズンズ”とリーグ1位のレシーブ獲得ヤードを誇るWR”ジャスティン・ジェファーソン”を中心したパスアタック。

ベテランWR”アダム・シーレン”も健在でリーグ屈指の両翼を持っており、TE”T.J・ホッケンソン”の存在も忘れてはならない。

 

しかし、ランはRB”ダルビン・クック”が1173ydも獲得しておりながら、チームのラン総獲得ヤード数と回数は少なく、クック以外は走れない。

さらに被サック数、インターセプト数とターンオーバー数が多い欠点がある。

 

もっと致命的なのはディフェンスの弱さ。総合力で28位と下から数えた方が早いのである。

特にパスディフェンスは底辺中の底辺。

期待のドラ1S”ルイス・シネ”はシーズン序盤で負傷によりシーズンエンドした。さらにCB陣も続々とIR入りして、困った状態である。

 

もはや20点以上の失点は当たり前であり、パスで競り勝つというノーガードの撃ち合い戦法で勝ってきたのだ。

しかしながら、1回戦の相手はラン中心のジャイアンツと対戦なので、オフェンスの主導権争いが見ものである。

第4シード:タンパベイ・バッカニアーズ

(1回戦はカウボーイズと対戦)

ブレイディ様、屈辱の負け越しプレーオフ

昨シーズンは連覇を狙うも、プレーオフでラムズに敗れた”トム・ブレイディ”率いるバッカニアーズ。

ブレイディが移籍してから3年連続でプレーオフ出場に導いたのは快挙なのだが、今シーズンは状況が違う。

なんと地区全体が弱すぎて8勝9敗での負け越しプレーオフ出場なのだ。
( ̄Д ̄;;

 

原因として新HCに就任したのがジェッツを暗黒時代に導いた”トッド・ボウルズ”であることや、ブレイディの早すぎる引退撤回にブチ切れた嫁”ジゼル・ブンチェン”が、ブレイディ愛想をつかして離婚したことなど、いろいろ考えられる。

 

とはいえ、ブレイディ自信のパス獲得ヤードは4694ydでリーグ3位、かつ、史上初のパス10万yd(プレーオフ含む)という快挙を達成し、パフォーマンスは保っている。

WR”マイク・エバンス”は1124ydレシーブで、9年連続でレシーブ1000yd越えと言う快挙を成し遂げている。

 

さらに、意外にも被サック数はリーグで一番少なく、これはOLとブレイディの経験値のたまものに見える。

 

オフェンスで致命的なのはランの無さ。ランの獲得ヤード、及びTD数ともにリーグ最下位であり、パスに偏重過ぎるオフェンスの選択肢の狭さがチームの不振を招いているように見える。

 

ディフェンスはそれほど悪くないように見えるが、被TDパス数とレッドゾーンディフェンスがリーグ下位。追い詰められたら耐えられない傾向が見える。

LBは”デビン・ホワイト”が健在だが、”シャキール・バレット”を含めて3名IR入りしている層の薄さが気になるところ。

 

 

最大の武器は何といっても、スーパーボウル7勝というNFL史最強のQB”トム・ブレイディ”の存在だろう。

彼の場数と経験値を超える選手は未来永劫 存在しないかもしれない。

 

さらに注目すべきが、近年は隔年でスーパーボウルを制覇しており、今シーズンがそれにあたるのだ。

 

スーパーボウルを制覇したことが無いチームは少なくない現状において この強さは異質。

もしかしたら、今シーズンで本当に引退する可能性もあるだけに、その一挙手一投足からは目を離せないであろう。

第5シード:ダラス・カウボーイズ

(1回戦はバッカニアーズと対戦)

目指すはアメリカズチームの復興

カウボーイズと言えば、1970年代と1990年代に複数回のスーパーボウル制覇で全米を沸かせ、オードリー春日もRB”エミット・スミス”やQB”トロイ・エイクマン”を見てカウボーイズファンになったエピソードを散々語っている。

しかし、2000年代からはスーパーボウルの舞台にすら立てておらず、王者からかなり遠のいており、今シーズンこそSB制覇にかかる期待は大きい。

 

同地区に第1シードのイーグルスがいるためワイルドカードからの出場となったが、成績は12勝5敗であり、イーグルスと最後まで首位争いをした実力は本物である。

 

 

オフェンスはリーグ3位であり、RB”トニー・ポラード”RB”エゼキエル・エリオット”のランが主軸となる。

パスはQB”ダグ・プレスコット”WR”シーディー・ラム”のホットラインが中心となる。

 

伝統的にOLが強いチームであり、RT”タイロン・スミス”は健在かつ、ドラフト1巡で獲得したLT”タイラー・スミス”の両Tで鉄壁を構築する。

しかし、2020年ドラ4のC”タイラー・ビアダズ”が足を痛めているのが気になるところ。

 

レッドゾーンからのTD率がリーグ1位である半面、被インターセプト数が多くターンオーバー数がリーグ1位という最悪な弱点を抱えている。

 

しかし、逆にディフェンスはターンオーバー発生数が1位、サック数がリーグ3位とディフェンス力が高い。

特にLB陣は元バイキングスの”アンソニー・バー”に加えて、2021年ドラフト1巡であり昨年ディフェンス新人王のLB”マイカ・パーソンズ”は、守備範囲が広い上にサック数がリーグ7位の13.5を記録。

加えてファンブルフォース数、ファンブルリカバー数も多く、ボールへの凄まじい嗅覚を持っている。

 

DBにはベテランS”マリク・フッカー”に加え、ビルズのエースWR”ステフォン・ディグス”の弟であるCB”トレボン・ディグス”が所属しており、昨シーズンのプロボウルでは兄弟対決で話題をさらった。

CB”ダロン・ブランド”のインターセプト数5回はリーグ5位であり、こちらも警戒が必要となる。  

 

1回戦はバッカニアーズ相手にロードでの戦いになれど、バッカニアーズは負け越しでの地区優勝のため、勝率と実力では圧倒的にカウボーイズが上。

しかし、過去に負け越しプレーオフ出場でシーホークスが上位のセインツを倒した歴史がある事に踏まえ、相手は生ける伝説トム・ブレイディである。

カウボーイズは全く油断はできないであろう。

第6シード:ニューヨーク・ジャイアンツ

(1回戦はバイキングスと対戦)

まさかのNY

イーライ・マニング時代以来、スーパーボウルどころかプレーオフから遠ざかっていた古豪ジャイアンツが6年ぶりにプレーオフに登場。

ドラフト時にファンから大ブーイングを喰らったQB”ダニエル・ジョーズ”の逆襲の時は来た。

 

オフェンスはラン1312yd獲得でリーグ4位のRB”サクワン・バークリー”のランアタックが中心。QB”ダニエル・ジョーンズ”も708yd走っている。

逆にパスは弱い。WR”ダリウス・スレイトン”が頼りになるのだが、パスプロも弱く被サック数が多いので、ますますランに頼らざる得ないだろう。

 

ディフェンスも平均以下で、特にランディフェンスが弱い。ファーストダウン阻止率とギャンブル阻止率がリーグ下位。

インターセプト数やターンオーバー発生数も少なく、ディフェンスをあまり頼りにはできない。

S”ゼイビア・マッキニー”が観光中に四輪バギーに手を巻き込まれて骨折という不幸な事故もあったが、プレーオフには出場可能のようだ。

 

こうなってくると、ますますランに頼ってタイムコントロールで相手を制圧する必要がある。

1回戦の相手は対照的でパス重視のバイキング。地上戦vs空中戦でどちらが優位に立てるかが見どころだろう。

第7シード:シアトル・シーホークス

(1回戦は49ersと対戦)

ファンを良い意味で裏切った

QB”ラッセル・ウィルソン”がブロンコスに移籍し、開幕前のファンの間では今シーズンは「捨てシーズン」と言われてきたのだが、フタを開ければQB”ジーノ・スミス”が予想外のパフォーマンスで勝ち続け、最終週ギリギリでプレーオフ出場を決めた。

ちなみにQB”ジーノ・スミス”は元はジェッツがドラフトしたQBで、ジェッツファンからは嫌われている。

 

オフェンスはややパス偏重。QB”ジーノ・スミス”のパサーレーティングは100.9のリーグ5位で意外に高い。

レシーバー陣にWR”D.K・メットカーフ”WR”タイラー・ロケット”と言った有名どころが多いのも特徴だろう。

今シーズン加入した“マーキス・グッドウェイン”がIR入りしているのは痛い。

 

TDパス回数がリーグ上位であるがレッドゾーンオフェンスからのTD成功率はかなり低いので、ロングパスでのTDパスが多いと読み取れる。

 

ランはドラフト2巡RB”ケニス・ウォーカーⅢ”が頭角を現して、1050ydを獲得している。

 

 

ディフェンスはチームの顔であったLB”ボビー・ワグナー”が抜け、さらにS”ジャマール・アダムス”が開幕早々にシーズンエンドしたせいか低迷。

それ以外にもIR入りが多く、仕方ない部分がある。

特にランディフェンスが弱く、3rdDownで通される確率が高い。

 

パスディフェンスはドラフト5巡CB”タリク・ウォーレン”が奮闘。

同ドラフト4巡にCB”コービー・ブライアント”という感慨深い名前の選手も獲得しているが、ウォーレンの方が活躍し先発を手にしている。

ドラフト下位からディフェンスのお宝を拾うのは、シーホークスの専売特許であろう。

 

シーホークスのサブウェポンとして、元ジェッツでプロボウルを獲得したK”ジェイソン・マイヤーズ”がキッカーでの得点が1位。

なぜジェッツは彼をあっさり手放したのか、未だに謎である。

 

 

1回戦の相手は同地区の49ers。相性が悪い事にランオフェンスが強くシーズン2敗している天敵である。

しかし、レギュラーシーズンとプレーオフは別のスポーツと言われるほど異なる次元の戦い。

名将HC”ピート・キャロル”の手腕のみせどころでもある。

おまけ:ジェッツ狂のスーパーボウル予想

スーパーボウル対戦カード予想

49ers vs ビルズ

NFCに関してはイーグルスと行きたいところだが、Mr.イレレバントのパーディー君がSBに到達するドラマを見てみたいので、NFCチャンピオンに49ersを予想。

 

AFCに関しては本命のチーフスと迷うも、居酒屋かたつむりの店長にエセチーフスファンになる事をやんわり断られたことと、試合中止となるハムリンの不慮の事故で第1シードを逃した手前、かつ、不幸な事故からチーム一丸となってのスーパーボウル制覇というドラマを見たいので、AFCチャンピオンにビルズを予想しました。

スーパーボウル王者予想

ビルズ

49ersとビルズで良い試合になると思いますが、ビルズのランディフェンスの強さとQBそのもののスペックの差でビルズが勝利すると予想。

そう、スーパーボウルに4年連続出場してもスーパーボウルを制覇できなかったビルズが いよいよ祈願を達成するのです!!

 

と、予想しても結果は全く違うのがNFLの面白いところ。

昨シーズンのベンガルズvsラムズって、一体誰が予想できたでしょうか。

今シーズンも脚本の無いドラマを楽しみにしています。