キングvsキング

これまでのワイルカードプレーオフは、チームの主軸と言えるQBがバックアップだったり負傷を抱えていたり、互いのQBに万全な状態での対戦がありませんでした。

しかし、1回戦最後の試合はNFLに歴史を刻んできた強豪かつ、”イーライ・マニング” vs “アーロン・ロジャース”のSB制覇QBの対戦というゴールデンカードになりました。

勝ち残り、SB制覇にコマを進めるのはどっちだ!?

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スコア&ダイジェスト

  勝-敗-分 1Q 2Q 3Q 4Q OT total
ジャイアンツ 3 3 7 0 0 13
パッカーズ 0 14 10 14 0 38

リンク:NFL JAPAN

総評

結果だけ見ると、パッカーズの圧勝に見えますが、前半はジャイアンツD#陣にパッカーズのレシーバー陣が がっちりカバーされた上に、強力なDLにロジャースが大苦戦。

 その劣勢をひっくり返した要因の1つパッカーズD#陣の踏ん張りとジャイアンツWR”オデル・ベッカム”の落球。どれだけ攻められようが、TDパスを阻止しFG2本で抑えた事は大きかったです。

 

そして、前半終了間際から始まったロジャースの大反撃。第2Qのラスト3:45にて、ジャイアンツのパントがまったく飛ばず、パッカーズは敵陣38ydからのO#を得ます。
そして、敵陣5ydまで進んだところで、ロジャースの必殺プレーが炸裂。

ターゲットを探しながら、次々に襲い掛かるパスラッシュを右に左にかわして、最後はターゲットしか届かない場所に走りながらピンポイントでTDパスを投げます。
このボクサーのように間合いギリギリでかわすフットワークこそ、ロジャースの真骨頂。初めて「ロジャース無双」という言葉が出た時の試合では、「まわりがスローに見えているじゃないか」と思うぐらいフットワークが人間離れしていました。

これでパッカーズは逆転し1点リード。さらに前半終了まで6秒、敵陣42ydからヘイルメイリーパスを通してTD!ロジャースのスーパープレー連発でモメンタムがパッカーズに傾きました。

パッカーズO#はエースWR”ジョーディ・ネルソン”がジャイアンツCB”レオン・ホール”のタックルで肋骨を骨折し負傷離脱するものの、WR”ダバンテ・アダムス”を筆頭に他のレシーバーが抜けた穴をカバー。前半はあれほど苦戦していたジャイアンツD#を、後半は全てアサイメントを予測しているかの如く手玉に取り、リードを広げます。

 

一方、前半は有利に進めつつもTDを奪えなかったジャイアンツ。第3Qにパッカーズのギャンブル失敗直後にロングパスでTDを奪うも反撃はそこまで。
期待されていたWR”オデル・ベッカム”が普段はやらないような落球をするコンディションの悪さが、O#力を落とすことになりました。

 

なぜシーズン中は変態プレーでジャイアンツをプレーオフに導いたベッカムの調子が悪かったのか?

私的に考えた理由がまず、パッカーズ戦6日前にマイアミでボートパーティーを行ったことです。大事な試合の前にこの余裕っぷりは、昨シーズンのキャム・ニュートンみたく死亡フラグです。

オデル・ベッカム

加えて、当日のウォームアップを裸でやるという奇行に走ったこと。

ベッカムに釣られて6人の選手が裸ウォームアップ。

なぜこのような事をしたのかというと、先に試合を行ったスティーラーズのLB”ライアン・シャジア”にモロに影響を受けた説があります。

このように死亡がフラグ立つようなことをするわ、マイナス10度の中で裸でウォームアップするわで、肝心の試合で調子を崩したのでしょう。

 そして最後には、実力を発揮できずに負けたストレスを壁にぶつけて破壊するという始末。

そして、その穴をロジャースがのぞき込んで、阿部サダヲのギャグ「行ってらっシャイニングがグリーンベイにて完成しました。
(※ロジャースはコラです)

さらに、この試合でとりあげたい事件は、LB”クレイ・マシューズ”がイーライの腕に手をかけパスを失敗させた後のシーン。

これをパス失敗だと思いこんで、ノンビリとWRがボールを拾いに行ったところでマシューズ自らが ぶちかまして、ボールを奪いターンオーバー!
そう、これはパス失敗で無くファンブルなのです。点差が開いたとはいえジャイアンツの選手がどれだけ戦意を喪失していたかが一目瞭然となる場面となりました。

私が以前にこんな状況を見たのもパッカーズ戦で、その時は逆にロジャースが手をかけられ、前に飛んだボールにフィールドの全員が完全にパス失敗だと思い込みました。

 ボールの近くにいたパッカーズのWRが審判にボールを返そうとノンビリとボールを拾った時、審判が寄ってこない上にロジャースが敵に気づかれぬようサイレントで「・・お前・・走れ!」のような合図を送っていたので、我に返ったようにプレー中だという事に気づきエンドーゾーンに走り込んでTD。そこでやっと相手D#が状況を把握するというカオスな事がありました。

 勝てるチームであるためには、常に状況を正確に判断し、オンオフを的確に切り替えねばなりません。

ロジャース イーライ・マニング ワイルドカード“アーロン・ロジャース”のスタッツは、パス25/40回362yd獲得、4TD、0INT。序盤は苦しむも終わってみれば圧勝。
対する”イーライ・マニング”はパス23/44回299yd、1TD、1INT、1ファンブルロスト。

互いにランを封じられ、最高峰のポケットパサー対決になりましたが、シンクロ率で圧倒したパッカーズに軍配が上がりました。
パッカーズが次に挑むは第1シードの最強カウボーイズ。果たしてどのような試合になるのか、楽しみです。