三つ巴の先発争い
とうとう始まったプレシーズン。ジェッツはドラフト全体3位で、モック1番人気であったQB”サム・ダーノルド”を獲得し、長い低迷期脱出の期待がかかる勝負のシーズンとなりました。
ダーノルドの実力はいかに?
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スコア&ダイジェスト
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1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
TOTAL |
ファルコンズ |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
ジェッツ |
7 |
10 |
0 |
0 |
17 |
オフェンス
まず気になるのが、全員に開幕先発の可能性がある3人のQBです。各QBのスタッツと内容を見ていきましょう。
QB#15”ジョシュ・マッカウン”:パス1/1回、4yd獲得
先発で出場したのは、再契約して昨年に続きジェッツを牽引するベテランQB#15”ジョシュ・マッカウン”。
出番は1シリーズのみでパスは1回。3rdDownからTE#85″ニール・スターリング”にパスを通すも1stDownに1ヤード届かず、パントで出番終了。この扱いからすると、開幕先発の1番候補はマッカウンなのでしょう。
QB#05″テディ・ブリッジウォーター”:パス7/8回、85yd獲得、1TD。ラン3yd。
続いて第2Qの10分までの2シリーズを投げたのがQB#05″テディ・ブリッジウォーター”。
まだO#陣が先発メンバーなので、WR#11″ロビー・アンダーソン”にパスを通し、3ydのギャンブルもWR#10″ジャーメイン・カース”へ通して成功。
ブラウンズから新加入のRB#20″アイゼイア・クロウェル”ラン連発で進み、最後もクロウェルのラン・アフター・キャッチでTDパスを決め、ブリッジウォーターはTDドライブを演出し、復活をアピールしました。
前シーズンは全敗のブラウンズでしたが、このRB#20″アイゼイア・クロウェル”に関しては、マッデン18で高いパフォーマンスを見せ、「こいつ、ジェッツに欲しいなあ」と思っていったら、今オフにジェッツに来たという経緯があるので、もはや私の心はRB#29″ビラル・パウェル”より、クロウェルに行っております。
QB#14″サム・ダーノルド”:パス13/18回、 96yd獲得、1TD。ラン8yd獲得。
リーグ注目のQB#14″サム・ダーノルド”は第2Qの8:40から早々に登場。O#陣も2ndチームに切り替わり、なかなか厳しいプレシーズンデビューでしたが、バックショルダーをオーバースローした以外コントロールは正確であり、パスミスはむしろレシーバーの方が問題ある高いパフォーマンスを見せます。
待望のTDパスは敵陣4ydからの3rdDown。エンドゾーン右端のWR#88″チャールズ・ジョンソン”にTDパスを通すも、O#のパスインターフェアランスで、3rdDown-14ydという状況に置かれます。
しかし、そこから同じコースへ再びWR#88″チャールズ・ジョンソン”にパスを通して初のTDパスを決めました。
Sam Darnold looking pretty comfortable in his NFL debut 🔥
(via @nyjets)pic.twitter.com/GO2jrzvKZP
— Bleacher Report (@BleacherReport) 2018年8月11日
これには、サイドラインで見ていたマッカウンも乗り出して興奮気味にガッツポーズ!
後半はケガを懸念して、ほぼハンドオフマシーンでしたが、第4Qに3rdDown-11ydのパスを通し、ファルコンズO#の時間を削る事に成功したのも印象深いシーンです。
What a play action and throw from Sam Darnold on 3rd and 11…my goodness #Jets pic.twitter.com/LTTmF8x81L
— Matt O’Leary (@MattOLearyNY) 2018年8月11日
とにかく、かつてから期待したルーキーQBの不安定なパフォーマンスばかりを見させられてきたJETSファンにとって、まともにドライブし3rdDownロングを通せるルーキーQBの姿には涙腺が緩みます。
RBで目立ったのがドラフト6巡RB#40”トレント・キャノン”。ラン11回40ydとボチボチな成績を残しましたが、RBでこき使われた上に彼はキック・オフ・リターン、パントリターンにも登場。さらには第4QからDBとして登場し、マンカバーや最後尾のセーフティーに配置され、しっかりパスカバーしていました。
(※デプス上ではNo40はDB”ブランドン・ブライアント”となっており、最初は稀にあるデプスチャートの間違いだとしていましたが、コメントの情報やPlay by playから同じNoの選手が本当に2人存在しているようで、D#のNo40は別人のようです。)
WR”クインシー・エヌンワ”が負傷して1~2週欠場なのは残念でしたが、WR陣は昨シーズン活躍したアンダーソンとカースを中心にその他も粒ぞろいで良い感じです。
TEは去年獲得した元ジャガーズのTE#85″ニール・スターリング”が先発出場し、48yd獲得と結果を残してます。
なんせドラフト4巡のTE”クリストファー・ハーンドン”がオフに飲酒運転をやらかして、逮捕されましたので、TEの層がまた薄い。もはやスターリングに期待するしかありません。
不安に思ったのがOLのパスプロ。1被サックなのですが多少パスラッシュが来ても時間が作れ、ロングパスのチャンスを増やすことに期待します。
ディフェンス
なんと、プレーオフ常連の強豪ファルコンズを相手に完封勝ちです。プレですけど。
勝因は意外にも心配していたランD#が鉄壁だったこと。ファルコンズのランをトータル50yd以下に抑えました。
スティーラーズが大量にSを獲得したために押し出されたところを拾ったS” J.J・ウィルコックス”が5タックル、5アシスト、1ファンブルフォースの大活躍。
そして、元ドルフィンズのLB”ネビル・ヒューイット”が4タックル、4アシスト、1INTと、他から漏れてきた選手が奮闘しております。
加えてファルコンズO#の反則による自爆の多さも、完封勝利の要因でした。
計3サックもジェッツにしては大したもの。あのQB”マット・ライアン”がプレとはいえパスがマイナス2ヤード。
ベテランQB”マット・ショーブ”はパス9/9回54yd獲得とパス成功率100%にも関わらず、得点できないのも反則による自滅が原因です。
これぞ、プレのファルコンズクォリティ。
スペシャルチーム
正キッカー争いがあるのかと思ったら、今回蹴ったのは公式戦に出場経験が無いK#06″テイラー・バートレット”のみ。
ロースターには元チーフスのベテランK”カリロ・サントス”もいますので、争いになると思っていましたが、元々ケガ持ちのサントスの状態が良くないのかもしれません。
リターナーにも起用したRB#40”トレント・キャノン”がフェアキャッチにも関わらず2回マフったのは酷すぎでした。カレッジではリターナーとしても活躍していたのに、これはアカンです。
総評
QB#15”ジョシュ・マッカウン”が1シリーズしか出ないのは分かるとして、QB#05″テディ・ブリッジウォーター”をわずか第2Q10:00で降ろしてQB#14”サム・ダーノルド”に交代したのは謎です。
てっきり、前半は最後までブリッジウォーターが投げて、後半からダーノルドを投入するものだと思っていました。
それ以前に、大ベテラン、元ドラ1中堅(2年ブランク)、今年全体3位ルーキーという、誰を先発させてもおかしくないQB陣を一体どう扱っていくのか見当がつきません。
グッドタイミングでNFL JAPANに生沢さんのジェッツのQBに関するコラムが掲載されました。
まさにこの通りで、3人のメリットとデメリットが三つ巴状態を作っており、誰が開幕先発なのかHC”トッド・ボウルズ”すら決めかねてる状況なのです。
ダーノルドを手に入れた今、ブリッジウォーターはトレード要員だと思っていたのですが、ブリッジウォーターは常に自身の状態の良さをアピールしており、実際に今回の試合でもTDドライブを演出しているので、この後のプレシーズンマッチ次第では、ブリッジウォーターが先発でバックアップにマッカウン。そして、ダーノルドは1年間サイドラインで教育になる可能性も出てきました。
いずれにせよ誰が開幕先発になるか分からないジェッツのプレシーズンマッチは一番面白いでしょう。
(レイブンズも面白いけど)
今年はjetsのニュースが多くなりそう。それだけで楽しみ。
nagarekoさん>
とりあえず、ダーノルドが普通に活躍してくれてよかったです。特に3rd-4ydのTDパスが反則でやり直しになったにも関わらず、3rd-14ydのロングスチュエーションでTDパスを決めてくれる勝負強さと冷静さは、これまでのルーキーどもと違います。
あとの課題はブリッジウォーターの価値をどんだけ吊り上げて、どこに売るかですね。。
QB陣が期待通りのパフォーマンスを見せたことは大きな収穫でしたね。
3人とも先発候補なだけあって、控えQB祭りの他チームのゲームとは明らかにO#の雰囲気が違いました。
自分も、ブリッジウォーター先発が最適解の気がしてます。今回のゲームでも少し見せましたがQBランの選択肢があるのが大きいですね。
サイドラインでのマッカウンおじさんの姿を見ても(笑)、ダーノルドを大事に育てようとしてる様子もありますし。
その他ポジションも含めて近年稀に見る良い仕上がりなので、今シーズンの一番の鍵はボウルズHCかも(笑)
とみいさん>
三つ巴で先発争いしてるにも関わらず、サイドラインで3人で会話してる姿が多々あり、争ってるハズの3人の雰囲気がいいのが、これまでのジェッツに無い好要素です。
もはやキャリアが終わる前に後継者を育てようとする姿勢の大先輩マッカウンの存在は大きいです。
あと、ボウルズが激やせしてスッキリしたのも好調の原因かもしれません。
比較してレイブンズのフラッコは他のQBがTD決めたらシラっとした表情してましたから、面白いです。
去年よりは確かにマシのようですね。ダーノルドもまずまずのようですし、先発が誰になるのかはともかく、ここ数年の中ではレベルの高いQBのポジション争いが楽しみですね
ふて猫さん>
たったプレシーズン一試合では何も分かりませんが、誰を出しても不安しかないQB陣が、誰を出しても安定しそうな布陣となり頼もしい限りです。
しかしながら油断大敵。なんせビルズはアレンを獲得し、パッツはブレイディ、イルカはタネヒル復活とAFC東はいつになく激しくなりそうですから。
DBとして出場していた#40ですが、RBトレントン・キャノンではなく、補足ドラフト後に獲得したSブランドン・ブライアントだと思われます。
デプスを見ると#40ですし、Bryantの文字も見えていましたので・・・
PB29さん>
私も今気づきましたが、デプスではNo40ブランドン・ブライアントですが、No40で試合に出ていたのはトレント・キャノン。
これは昨シーズンもRBがデプスチャートNoと実際のNoがずっと間違ったままの状況が放置されていたので、今回もそのケースかと思っていたら、なんとPlay By Playのブランドン・ブライアントもNo40であることに気づきました。
最初におかしいと思い、映像からD#の時のNo40の名前をスローで確認しようとしても、明確に名前が映っているシーンを発見することができませんでしたのでデプスの間違いだとしていましたが、Bryantの文字が映ってるシーンがあったのですか。
別人が同じ試合で同じNoをつけるって、こんな事が全スポーツを見ても初なので、混乱しております。
何か情報がありましたら、補足をお願いします。
一応、記事は訂正しておきます。
「4Q残り9:41」スローモーションで。
「4Q残り3:48」ヒューイットのインターセプト後、サイドラインに戻って来たシーンで。
「4Q残り1:42・0:51・0:28」フィールド上にてちょこちょこっと映っていました。
いくらプレだと言ってもこんなことがあるのですね~
本当にビックリしました。
PB29さんさん>
細かい情報ありがとうございます。やはり、別人ですね。
No被りはやめて欲しいですね。ポジションによってNoの範囲があるとはいえ、他にもあまってる番号があるだろうに、紛らわしすぎでした。
暇な時にでも確認してみて下さい。
他にも名前が映っているシーンはあったはずなのですが・・・
ところで、このミスターNo.40 、掘り出し物のような気がします。
PB29さん>
同一人物として見てる時も「D#にコンバートしたほうがいいんじゃね?」と、思っていましたから、なかなかな逸材です。
次回からちゃんとオリジナルNoがあてがわれている事に期待です。