ダーノルドvsブリッジウォーター
3人のQBとも甲乙つけがたく、これまでクソQBばかりだったジェッツにありえない状況に、嬉しくも困ったジレンマを抱える事になりました。
そんなプレシーズン2戦目は”ジョシュ・マッカウン”の出番はなく、前半は”サム・ダーノルド”、後半は”テディ・ブリッジウォーター”が登板するという、まさに2人を競わせる形式を取りました。
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スコア&ダイジェスト
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
TOTAL |
|
ジェッツ |
0 |
3 |
0 |
10 |
13 |
レッドスキンズ |
6 |
3 |
3 |
3 |
15 |
オフェンス
前半は”サム・ダーノルド”、後半は”テディ・ブリッジウォーター”と今回は分かりやすい図式となりました。また各QBのスタッツから見てみましょう。
QB#14”サム・ダーノルド”:パス8/11回62yd獲得、0TD、1INT
巷ではダーノルドが悪く、ブリッジウォーターが称賛されているが、それはちょっと違います。
まずダーノルドのプレーコールが初っ端からショットガンから入りパス3回で、最後はサックされて3凡。OLがヨワヨワで、全プレーを通してもダーノルドがまともにパスを投げれる状況は数えるばかり。
最初からベタにランプレーでダーノルドの立ち上がりを支えるべきでした。
しかしながら、ランも助けにならない状況で2シリーズ目はパスを的確に通して、FGまで持って行ったところを大きく評価すべきでしょう。
3シリーズ目のINTはカットされたボールがフライとなりINTされた不幸なものなので、読みやコントロールの悪さではありません。
そして、前半は両軍のドライブが長いため、ダーノルドのドライブはわずか3回。これがダーノルドのスタッツが悪く見えている原因です。
QB#05″テディ・ブリッジウォーター”:パス10/15回127yd獲得、1TD、1INT
しかしながら後半から登場したブリッジウォーターも前試合に続き、パフォーマンスをキープ。パス失敗の3回ぐらいはレシーバーのミスですから、1stチームのレシーバー陣ならば、もっとスタッツは良かったでしょう。
特に2016年ドラフト7巡のWR#17″シャロン・ピーク”への16ydのTDパスが飛び上がってギリギリ届く高さで、素晴らしいパスを見せました。
Teddy Bridgewater: dime
And that snag 🙌 (via @NFL) pic.twitter.com/Hid1WuJhtb
— ESPN (@espn) 2018年8月17日
改めて見ると、このTDは捕ったピークの方が凄いですね。彼はカレッジ時代にACL断裂など膝の悪さのため評価がダダ下がりした理由でドラ7まで落ちたのですが、このランディ・モスやアントニオ・ブラウンを彷彿とさせるプレーは、レギュラシーズンでも期待できます。
ブリッジウォーターも1INT記録していますが、これは1vs1となったレシーバーに積極的にロングを狙った結果でした。これもレシーバーが1stチームならば競り勝っていた可能性があります。
軽快な動きや絶妙なTDパス。そして積極的なロングといい、2年のブランクを乗り越えフットボールを楽しんでいるという雰囲気が伝わってきます。
レギュラーシーズンになるとどうなるか分かりませんが、完全復活した事は断言できるでしょう。
それにしても困ったのがOL。ランブロック、パスプロともに1stチームの足並みがそろっていない感があります。被4サックで2試合通して酷いのがLT/RTの”ブレント・クーベル”。
レギュラーシーズンにもっとパスラッシュが強烈なチームと対戦した場合、そのモロさが如実に表れそうです。
ディフェンス
走られるわ、ロングを通されるわで散々に見えて、TDを許さず。5回のFGで負けました。
(TDパスがイリーガルフォーメーションで取り消しになる幸運もあり)
注目はやはりアスミスことQB#11″アレックス・スミス”が移籍して最初のドライブ。
1プレー目からアスミスへLB#48″ジョーダン・ジェンキンス”のサックが完璧に決まったと思ったら、倒れながらパスを投げて成功させ、代わりにジェンキンスがラフティング・パサーの反則を取られるという、ファンの期待を裏切らないプレーを見せます。
アスミスはジェッツの緩いD#を突いてガンガン攻めるも、WR#14″トレイ・クイン”へのTDパスはDB#41″バスター・スクライン”がカットして、アスミスのレッドスキンズデビューはFGで抑えました。
しかしながら、2番手QB#12″コルト・マッコイ”にも3番手QB#08″ケビン・ホーガン”にもFGを許し、1点差リードで迎えたラスト2ミニッツでロングゲインを許して、逆転サヨナラFGを喰らって敗北しました。
今回はパスラッシュもランD#も弱い。1INTも相手WRが弾いて浮いたボールを拾ったラッキーです。1stチームで140yd以上獲得されており、S”マーカス・メイ”が欠場とはいえアカンでしょう。DEにプレッシャーが足りません。
スペシャルチーム
今回もKは#06″テイラー・バートレット”のみ。K”カリロ・サントス”が出場しない理由は分かりませんが、バートレットは2試合で1本もFGを外してませんし、もはやKにロースター争いは無く、K”カリロ・サントス”は開幕前にカットとなる可能性が濃厚です。
今回リターナーに登場したのが、昨シーズン名前に似合わず不幸で話題になったWR#82″ラッキー・ホワイトヘッド”。
マフりませんが、フラフラしながらパントをレシーブする姿が怖い。そこそこリターンは出来るので、今後に期待します。
ラッキー・ホワイトヘッドに関しては以下の記事を参照
総評
ブリッジウォーターの方がスタッツが良かったものの、ダーノルドは弱いOLと少ないO#回数ながらもパスでO#を組み立ててFGを演出したので、今回もどちらが上か評価は出来ない結果となりました。
一つ確実に分かった事は、
「ブリッジウォーターは売れる!」
でしょう。Σ(・ω・ノ)ノ
ブリッジウォーターは契約上、活躍されると恐ろしいサラリーが発生する可能性があるので、プレで散々活躍した後に、例年のごとくQBに困ったチームに高値(好ドラフトPICK)で売りつけるという夢が広がります。
それにしてもOLの弱さを何とかしないと、厳しい戦いを強いられるのは間違いないでしょう。
来週は一番本番に近い3戦目で毎年恒例の同居人ジャイアンツと対戦です。
QBはマッカウンを先発で出した後、2番手にどちらを使うのかで、ジェッツの方針がある程度は見えると思います。
ブリッジウォーターを仮にトレード要員として放出した場合、補強ポイントはどのポジションでしょうか?ダーノルドと拮抗したレベルなのは嬉しいですね
ふて猫さん>
来年のドラフトPICKと交換になるとおもいますが、選手と交換ならばOLですね。
ケガ人が多く、入れ替えが多いので不安定です。他はDEやCBでしょうか。
今シーズンは、先発QBをブリッジウォーターにして、来シーズンから新ユニフォームに変わる?のを機に、新生ダーノルドジェッツとして船出。みたいなプランはないですかねぇ?
PB29さん>
ブリッジウォーターの調子がこのまま良ければ、先発ブリッジウォーターというプランもありえそうですが、ブリッジウォーターはまだ若いので、このまま先発に定着し続けると将来を担うために獲得したダーノルドのプランが崩れ去るというジレンマがあります。
まさか良いQBを多く抱えて悩みが発生するとは、ジェッツらしくないシーズンです。