帝王降臨

ディビジョナルプレーオフの第2戦目は、いよいよ2連覇を狙う帝王ブレイディ様が率いるNFL史上最強の軍団、ニューイングランド・ペイトリオッツの登場です。

ペイトリオッツ ホームでの試合といってもプレーオフ初戦はこれまでの試合とは空気が違い、かつ、相手は奇跡的な逆転勝利で1回戦を突破したタイタンズ。

ここはタイタンズに打倒パッツの願いを託しますが、果たしてその結果は?

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スコア&ダイジェスト

ハイライト:Youtube

2018年 1月 13日

 

1Q

2Q

3Q

4Q

TOTAL

タイタンズ

7

0

0

7

14

ペイトリオッツ

0

21

7

7

35

総評

序盤のペイトリオッツは、ブレイディとレシーバーとの息が合わないなど不安を除かせ、タイタンズはQB”マーカス・マリオタ”得意のスクランブルと、WR”コーリー・デービス”の絶妙すぎるワンハンドTDレシーブにより先制し、打倒パッツに希望を見出します。

 

しかし、第2Qに入るとペイトリオッツは「お遊びはここまでだ」と言わんばかりに、第1Qとはうって変わって、速攻でTDを決めて同点に。

 

極めつけは、タイタンズがミスパントでペイトリオッツに敵陣からのO#を与えてしまった時。

私は因縁のライバル(自称)のジェッツファンだけに、「ここで来るぞ!」と予感。

そのとおり、ペイトリオッツは一気にギアを上げてノーハドル連発、あの手この手でタイタンズD#を蹂躙し、あっさりTD!

タイタンズO#は取りかえそうにも、ペイトリオッツD#のQBスパイによりマリオタは動けなくなり、サックされまくって最終的に計8被サックをもらいます。

せめてタイタンズD#にSTOPペイトリオッツを願うも、ペイトリオッツのO#を止めたとしてもパントでタイタンズはニュートラルゾーン・インフラクションの反則を犯し、逆に1stDownを与える自爆。

もはや流れは100%ペイトリオッツに行ってしまい、第2Qだけで21失点。

 

後半もペイトリオッツは1Q毎にTDを決めて勝負アリ。最後のペイトリオッツD#は怪我しないように ゆるーく守って、タイタンズに記念のTDを取らせて試合終了。

点差以上に圧倒的な横綱相撲を見せたペイトリオッツが、7年連続のチャンピオンシップ進出を決めました。

 

とにかく勝負どころで一気にリズムを変えて、あの手この手で攻め立てるペイトリオッツO#がエグい。

特にRB”ディオン・ルイス”を絡めたプレーが多く、プレイアクションからのRBへのパス、リバースフェイクからのスクリーンなど、低リスクかつ効果的な戦法を主体としています。

当然ペイトリオッツO#のバリエーションはそれのみならず、シーズンアウトしたエデルマンの代わりにWR”ダニー・アメンドーラ”がミドルゾーンで難しいパスを拾うようになり、TE”ロブ・グロンコウスキー”は巨漢を生かし、局地戦では無敵の強さを誇ります。

それらのターゲットをカバーしても、ブレイディは伏兵WR”クリス・ホーガン”のルートまで覚えており、ターゲットを瞬時に切り替えてTDパスをヒットさせる力があります。

あえて不安要素を挙げるならば、WR”ブランディン・クックス”へのロングパスがオーバーしたりショートしたり合わなかった事でしょう。

 

日本のトップレシーバーでブレイディが来日した時に、実際にブレイディのパスを受けた栗原崇さんの解説によると、ブレイディのパスはレシーバーの前に投げることでレシーバーは加速しながらレシーブできることに加えて、手元にスッと入ってくる受けやすいパスとのこと。

VTR上からは見えないブレイディの秘密は、この他にも多くありそうです。

 

そして、圧倒的な戦力に加えてリーグ自体もペイトリオッツの味方です。

前半終了直前に、ペイトリオッツはタイムアウトで1秒を残してFGトライをしますが、実際にこの1秒はダウンした時には既に0秒だった疑いがあります。

つまり、ペイトリオッツがギリギリにタイムアウトをすると予測して、もうタイムキーパーが先に時計を止めた疑惑が浮上しました。

海外は当然、日本でもこのおかしな現象は話題になっております。

私はこれを即座に、

オフィシャル忖度(そんたく)

と命名。忖度はたしかにあったのです!!

ただでさえ強い上に、スパイゲート、デフレゲートに加えて、今シーズンはオフィシャル忖度 まで繰り出すとは、卑劣なり!!

(今回はペイトリオッツが意図的にやったとは思えませんが)

 

トム・ブレイディ tom brady

ブレイディのスタッツは35/53回337yd獲得3TD。

パスの回数がやたら多く、1stDownの数が31回と異常な数値になっています。つまり、長いパスを多用せずに刻んだO#をしております。

第1戦だけにリスク回避かつ、実戦でプレーを確認していたのでしょうか。まだスペシャルプレーらしいものは見せておらず、戦略の底が見えません。

一体、マッデンの呪いはいつになったら効果を発揮するのやら・・・

 

マーカス・マリオタ一方、敗れたタイタンズQB”マーカス・マリオタ”は22/37パス254回2TD。ランで37ydを獲得。

得意の足をQBスパイで封じられ、ヘビに睨まれたカエル状態のところにサックを浴びて、計8被サックで撃沈。

 

強みのはずのRB”デリック・ヘンリー”のランは不発というか、あえて抑えていたように見えます。個人的にヘンリーのランこそ ペイトリオッツを倒せる道だと思っていただけに、戦略を誤った感がありました。

この敗戦を糧に来シーズンの活躍に期待しましょう。